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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第八十四話 この、こう着状態を打破します!
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らに下っていただきたい。」
「断ります。」
言下に放たれた声にシェーンコップもブルームハルトも一瞬動きをとめた。女性はそれにはお構いなしに硬い声で尋ねてきた。
「あなたたちはローゼンリッターでしょう?ローゼンリッターは精鋭中の精鋭だと聞いています。正面きっての戦闘はいざ知らず、潜入作戦、要人警護など特殊部隊としても精鋭の名前にふさわしいと。」
「それはそれは、光栄なことですな。」
「だからこそ、あえて聞きます。あなたたちならば、ここまで犠牲を少なくして来れたはずです。なのにどうして正面からやってきたのですか?大量の血をまき散らしながら・・・・。私にはあなたたちが『楽しんでいる』ように見えて仕方ないのです。」
シェーンコップもブルームハルトも、こんなことを言う帝国軍の上級将官にははじめてお目にかかったに違いない。彼らは一様に目をしばたたかせたが、シェーンコップがと息を吐きながら静かに言った。
「随分ときれいごとをおっしゃるのですな。良いでしょう。」
彼は肩に担いだトマホークを床に突き立てた。数滴の血がこぼれ、イゼルローン要塞の血に染まった廊下に新たな模様を刻んだ。
「敢えて答えるとするならば、そうしなければとてもやっていられんのですよ。こんな凄惨な殺し合いはね。これは狭い道での車の譲り合いとはわけが違うんだ。一瞬の差が生死をわける。勝ちを譲った方があの世に送られる。それだけのことですよ。逆にあなたに問いますがね、そうした美徳が何の足しになるというんですか?生き残った方が死者の美しい美談を宣伝してくれるとでも思っているのですかな?」
帝国軍の上級将官は視線を床に落として何とも言えないと息を吐いた。
「確かに・・・・。」
一人静かにうなずいて、また視線を向けてきた。そして一同が驚いたことに軽く頭を下げてきたのである。
「あなたのおっしゃる通りです。・・・ごめんなさい。私はまだあなたたちの境遇を理解したつもりでいただけに過ぎないという事を・・・・今わかりました。」
「別に謝ることじゃありませんよ。」
シェーンコップはそう言いながらも相手の率直さに意外な面持ちをもって見つめていた。ブルームハルトも同様だったらしい。どうしたらよいかわからないという面持ちでトマホークの柄をもてあそんでいる。
「さて、どうしますかな?ここでこうして立ち話をしているわけにもいかんでしょう。」
「ええ・・・。ですが、先ほども言いましたが、ここから一歩も引くわけにはいきません。」
すらっとした女性が抜き放ったものを見て一同は驚いた。トマホークと並ぶ原始時代の武器である剣だったのである。
シェーンコップはやれやれというように肩をすくめると、傍らのローゼンリッターの隊員に目配せした。うなずいた隊員はトマホークを持ち帰ると、疾走して襲い掛かってきた。おそらく羽交い
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