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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第八十四話 この、こう着状態を打破します!
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ずっと大事なんだ。』
「ここで引けば戦って散った人間の命が無駄になる、とは思わないのですかな?」
『思うさ。けれど、引き際を間違えて失わなくともいい命を犠牲にするのも私は好きじゃない。どうも、こいつはエゴイズムというやつかな。』
ディスプレイ越しに頭を掻く司令官殿をシェーンコップとブルームハルトは一瞬顔を見合わせて互いの表情の裏にあるものを読み取ろうとした。
「わかりました、司令官殿。せいぜいそのような展開にならぬよう気を付けると致しましょう。では。」
敬礼をささげたシェーンコップがディスプレイを部下に返し、トマホークを構えなおした。
「大佐殿、あれでよいのでしょうか?」
捨て駒のように扱われてきたローゼンリッターの一員としては、今の司令官の発言には少なからず驚きを抱いているらしかった。
「何も考えるな。今の俺たちは原始人と同じだ。ただ目の前の敵に対してトマホークを叩きつける、それだけだ。後の進退はお偉方に考えてもらうことにすればいい。」
「しかし――。」
「俺だって命は惜しいさ。だが、それ以上に部下たちに無駄な労力を割かせるのは俺のポリシーに合わないんでね。」
そう言い捨てると、シェーンコップは先頭に立って突進していった。待ち構えていた装甲擲弾兵たちが絶叫と共に倒れ伏す。ブルームハルトもトマホークを握って後に続く。後1ブロックの距離だ。あの角を曲がって突き進めば、司令室である。後20分もすれば――。
と、その時、シェーンコップの足が止まった。彼の足を止まらせるものは何なのか、ブルームハルトはいぶかりながら横に歩を進めたが、彼の足も止まった。
鮮やかな色彩がそこに出現したかのようだった。帝国軍の上級将官の服装を身に着け、ライトブラウンの髪をシニョンにした灰色の瞳の美貌の女性がこちらを見ていたのである。司令部から出てきたところらしかった。
「戦場に咲く一輪の花、とは少々表現が普遍すぎるかな。」
シェーンコップはブルームハルトを顧みてそう言ったが、すぐに目の前の相手に向き直り、ここが道端ででもあるかのように、穏やかな声で話しかけた。
「なにをしていらっしゃるのですかな?ここは戦闘のさ中ですが。」
「見ればわかるかと思いますが、私は帝国軍の上級将官です。」
女性はやや硬い声を出した。そうして何とも言えない深い悲しみの色合いを浮かべた瞳でシェーンコップらの後方に転がっている帝国軍兵士たちの死体を見た。
「こんなことになっているのなら、ローゼンリッターが来ていると前々からわかっていたのなら・・・もっと早く出てくるべきだった・・・。あなたたちはアーレ・ハイネセンの中にいるものだと思っていたのに・・・・。」
「あなたが降伏すれば、というわけですかな。時機を逸したとは思えませんがね、まだ間に合うというものだ。どうか速やかにこち
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