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提督はBarにいる・外伝
美保鎮守府NOW-Side B- PART3
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   〜視察の裏でA〜

「はぁ……」

 深夜、再び秘密のテレビ会議での冒頭。提督が珍しく溜め息を吐いたのである。

『おや珍しい。不死身のアンデッド・金城提督でも疲れるんですか?』

 そのぼやきを聞き逃さず、毒を吐いてくる大淀。そんなだから腹黒眼鏡などと言われてしまうのである。

「いや……なんか違和感だらけでモヤモヤしててな」

『違和感?』

「あぁ。どうにもなぁ……あの美保提督、俺が実際に見た事がある奴の印象とかけ離れ過ぎててな」

「でもそれは、私達の知らない経験を積んだ結果で性格が変わったんじゃないの?」

 川内の指摘も解る。人の経験というのは多種多様で、その結果如何で性格に多大な影響を与える事がある。さりとて、提督も長年人を見てきた分人を見る目は養ってきたつもりだった。ただそれでも、根っこの部分は変わらない物なのだ。だがしかし、彼の態度や言動からはそれが感じられない。何か『大事な物』がごっそりと抜け落ちてしまったような……そんな印象を受けたのだ。

「あ、その件に関しては青葉から報告が」

「何だ?」

「美保の大淀さんに断りを入れて海軍省のサーバーに潜ったんですが……ここの提督、ずっと海軍に籍を置いてた筈なのにごっそりと経歴が抹消されてる時期が有るんですよ」

「What?」

「そいつぁ……クサいな」

『成る程、こっちでも調べてみます』

「それに、何人かの艦娘の来歴も改竄されてますね……ちゃんと確認しないと解らないレベルで巧妙に、ですけど」

 ますます怪しい。経歴が消された提督に、行方を眩ましていた艦娘。この2つが揃った時に起きていた事とは……





「あぁそれと、美保提督の経歴が消されてる時期がちょうど、ここが元帥さんの直属になった直後とピッタシ符合するんですよね。これって何か影響あるんですかね?」

 のほほんと言ってのけた青葉に、固まる川内と提督。金剛だけが察する事が出来なかったのか、首を傾げている。

「そりゃお前……影響大有りだろがよ」

「そうだよね、元帥閣下はいい人だけど敵が多いし」

 基本好好爺然としている元帥だが、海軍内部や政治の方面には敵も多い。深海棲艦殲滅すべしという意見は、未だに根強い。それに陸軍は海戦に関わる事が少ない為に彼我の戦力差を理解せずに、全艦娘を投入した掃討戦を仕掛ければ勝てる!等とほざく高官も居るらしい。第一、敵の本丸も敵の総力も解らない状態でどうやって総攻撃を仕掛けろというのか。

「あ〜……アルペジオの世界の海軍さんの苦労が解る気がしてきた」

「は?何言ってんのdarling?」

「いや、ただの独り言だ。気にすんな……話を戻すぞ」

「元帥の直属になった直後に美保の提
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