暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
第2章:異分子の排除
第45話「想起・桜」
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「...と、いう事は...。」

「ついて行く事は了承済み。グランツ君には...サプライズという事にしておこう。」

「ドクター...。」

 悪戯を思いついた子供のように言うジェイルに、ウーノは呆れる。

「しかし、ふむ....。」

「どうしたのですか?」

「いや、本来の歴史ならば、私やグランツ君はどうしていたのかと思ってね。」

「....はい?」

 唐突な話題に、ウーノはついて行けずに首を傾げる。

「以前、桜君や束君に教えてもらった事さ。この世界には、イレギュラーが混じっている。異物ともいうね。その存在が原因で、本来の歴史を辿っていない...との事さ。」

「そんな荒唐無稽な...。」

「証拠はもちろんない。だが、その方が面白そうではあるけどね。」

 近くの窓から、どこか遠くを見るジェイル。

「本来の流れから外れてしまったのを、彼らは戻そうとしている。世界改革は、元の世界に戻そうとする行為でもあるのさ。」

 だから、それだけの覚悟をしている。...そう、ジェイルは言外に語った。

「ドクター...。」

「まぁ、世界にとっては悪となるが、結果として偉人になるレベルの偉業を成し遂げるというのも、ロマンがあるがね!」

「.......。」

 いつもよりもカッコよかったと思ったが、結局変わらないと思ったウーノだった...。











   ―――世界が変わるまで、あと少し...。












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