第2章:異分子の排除
第45話「想起・桜」
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失くした人やその家族だよ。」
「所謂寄せ集め...と言う訳か。」
“言い方は悪くなるが”と付け足し、千冬は言う。
「...と言っても、皆優秀だよー。それこそ、私がいなくてもやっていけるぐらいにね。...つまり、皆女尊男卑の風潮のせいなんだよ。」
「それを変えるため...なるほど、“ワールド・レボリューション”とはよく言ったものだ。...だが...。」
「当然代償も伴う...世界を変えるだなんて、ISの価値観を変える程だからね。世界中から狙われるよ。私みたいにね。」
束も世界唯一ISコアを作れる人物として、手配されている。
それと同じように、このままでは会社も狙われてしまうのだ。
「もちろん、根回しはしているよ。...世界の矛先は、私とさー君だけになるようにね。」
「束、お前....。」
「それがあの紛い物のせいで無茶苦茶!おかげでゆーちゃんも危なくなっちゃったよ。」
“やれやれ”といった風に束は肩を竦める。
「想起・桜....。」
「私の、原点にして最強のISの一機だよ。“想起”から、ISは始まったんだよ。」
山田先生が、映されている想起のデータを見て呟く。
その呟きを聞いた束が、意気揚々と答える。
「最初に創り出した三機のIS...私と、さー君、そしてちーちゃん。ISの“起源”となる想いを抱いた三人の分のISを、私は創ったんだよ。」
「最初...!?」
「“宇宙に羽ばたく”...その想いを起こすための三機の“想起”って訳。」
「...つまり、後二機、想起が存在する訳か?」
まるで娘を自慢するかのように、束は千冬の言葉を肯定する。
「まっ、束さんのマル秘IS話は置いといて....戻ってくるよ。」
「....そうだな。」
部屋にある通信機が示す、秋十達の位置が浜辺を示していた。
そう、秋十達の帰還である。
「じゃあ、私はもう行くね。」
「...これからどうするつもりだ?」
「そうだねー。予定より早めて、世界改革に向かうつもりだよ。...あ、そうだ。止めたければ止めればいいよ?今のちーちゃんや、IS学園に止められるならば...ね。」
そういって束は普通に部屋から出ていく。
誰も止められなかったのは、やはり止められるとは思っていなかったからだろう。
「世界中のヘイトを集めるつもりか...あいつら...。」
“世界を変えるためなら悪にだってなってやる。”
そんな覚悟を、千冬は束から感じていた。
「さて、よく無事に帰ってきてくれた。福音に続き、ハプニングがあったものの、それを解決できた事は喜ばしい。」
「冬姉がまともに誉めた
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