暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
第2章:異分子の排除
第45話「想起・桜」
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な。SEも心許なくなってきた。

「....しょうがない。今更出し惜しみなんてするもんじゃないな。」

 ここまでは“俺”の全力。
 ここからは、俺と“俺の翼”との全力だ。

「....想起。」

〈セカンドシフト〉

 既に、条件は揃えてあった。
 ...だが、ここまですれば俺は周囲に“脅威”として見られるだろう。
 尤も、それはユーリちゃんのエグザミアも同じだ。
 ならば、死なばもろともだ。

「...付き合ってやるよ。世界がどうユーリちゃんを見ようと、俺は味方でいるぞ。」

「【......。】」

 ユーリちゃんの返事はもちろん、エグザミアも返事はしない。
 ...だけど、今の言葉は届いているはずだ。

「凛として舞い散れ....桜よ!」

「【っ....!?】」

   ―――“桜花戦乱”

 桜の花びらが舞うかのように、魄翼を躱しながら斬りつける。
 直後、魄翼は切り裂かれ、障壁も数枚切り裂く。その間、僅か3秒。

「全力で羽ばたけ、想起・桜...!」

「【セカンドシフト....!?】」

 再びエグザミアへ突貫する。
 すぐさま魄翼が振るわれるが、それに巻き付くような軌道で躱す。
 同時に、ブレードも振るい、障壁を切り裂く。

「貫け....!」

「【なっ....!?】」

 幾重にもなり、“水”を宿してさえ通らなかった障壁を、貫く。
 相手がエネルギーを使うのなら、こちらもエネルギーをブレードに纏わせるだけの事だ。

「ようやくまともなダメージが入ったか。」

「【.....!】」

 振るわれる魄翼に対し、想起の特殊武装を開放する。

「咲き乱れろ!」

   ―――“桜吹雪”

 エネルギーで構成された、桜の花びらのようなものが舞い散る。
 それらは、魄翼に触れた瞬間に弾け飛び、魄翼に使われているエネルギーを打ち消す。

「【いくら最終世代と言えど、それほどの力、SEが持つはずが...!】」

「ああ。だから、ちょっとチートを使わせてもらった。」

 そういって、俺は想起に繋げられた一つの機器を見せる。
 先端はまるで棘のように尖っており、何かに刺す事ができるようになっている。

「俺と束で開発したエネルギー吸収機だ。ISの武装として取り付けられる。」

「【私のエネルギーを....!?】」

 そう。これでエグザミアの攻撃からエネルギーを掠め取っていたのだ。
 ちなみに、尖っているとはいえ、態々刺す必要はない。そっちの方が効率はいいが。

「そういう訳だ。....いい加減、終わらせようぜ。」

「【っ....!】」

 宙を蹴り、俺は駆ける。
 そんな俺を迎撃しようと、エグザミ
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