暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
第2章:異分子の排除
第45話「想起・桜」
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「後でドクターと博士と共に調整してやるよ。今は...俺が相手になってやる。来い!」

「【...すまない。】」

 刹那、俺のブレードと魄翼がぶつかり合う。
 その直後に逸れるように魄翼を受け流し、その上に乗ってさらに間合いを詰める。

「全力でぶつかって来い!俺も久しぶりに本気が出せるんだ!」

「【.....!】」

 今までの想起の動きとは段違いな動きだ。
 ほとんど生身と同じような動きをする上に、そのスピードは今の赤椿を上回る。

「はっ...しゃらくせぇ!!」

   ―――“羅刹”

 接近する俺から距離を離そうと、弾幕が張られる。
 だが、その全てをブレード一本で切り裂く。

「ちっ、折れたか。次!」

     ギギギギギィイン!!

「はぁっ!!」

     キンッ!!

 ブレードが折れ、予備に切り替えるとともに迫る魄翼を弾ききる。
 そのまま間合いを詰め、“水”を宿し一閃。一気に切り裂く。

「【っ...!】」

「無駄だ....っ!?」

     ギギギィイイン!!

 SEを利用した障壁さえも、桜の前には無駄...となるはずだった。
 しかし、有り余るエネルギーを使ったからか、障壁は何重にも張られていた。
 これには、俺も意表を突かれ、突破しきれずに終わる。

「秋十君達...あまり削れてなかったのか...。」

 皆がそれなりにSEを削ったりしていれば、こうはならなかっただろう。
 ...それほどまでに、苦戦していたという訳か...!

「ちぃっ...!」

 ライフルを乱射しながら、その場から飛び退くように離れる。
 そこへ襲い来る魄翼と射撃。ライフルを使っていなければ相殺も難しい。

「(斬り裂いても埒が明かない...!)」

 グレネードをばら撒き、全てをライフルで撃ち抜く。
 目暗まし代わりに爆発させ、距離を取る。

「っと...想像以上にきついな。さすがセカンドシフトと言うべきか...。」

 まさか俺でも押されるとは思わなかった。

「大技を撃たせる隙は与えない!」

 “風”を宿し、一気に接近。
 魄翼が振るわれるが、“水”と“土”を宿し回避、もしくは受け流す。

「“水”でも阻まれるなら...全て破るまで!」

 “火”を宿し、魄翼を切り裂く。これで四属性全てを宿した。

「“四気乱閃”!!」

 俺に魄翼の攻撃といくつもの光球が迫る。
 その全てを、俺は切り裂き、障壁にすら斬撃を届かせる。

「はぁああああっ!!」

 何重にも展開され、零落白夜でさえ通用しない程の障壁。
 それを一太刀で数枚斬り、何度も斬りつける。

     バギィイン!!


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