暁～小説投稿ｻｲﾄ～:ソードアートオンライン無邪気な暗殺者──Innocent Assassin── 掃討

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ソードアートオンライン無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──

ＯＶＡ
～暗躍と進撃の円舞～
掃討
[2/7]

だが、目を細める女性は言う。

「生憎と上っ面の言葉は信じん主義でなぁ。分かりやすい降伏宣言なんぞ、ブタの餌にもならん。潰せる時に潰す、砕ける時に砕くっちゅーのが、無駄なく効率的なワケよ。分かるかぇ？」

彼女が何を言いたいのか。

彼女が何をしたいのか。

それが咄嗟に理解できずに固まる領主の鼻の先を人差し指でつついてから、ヒスイははんなりと両手を伸ばし、顔の横でパン！と柏手を一つ打った。

するとそれが何かの合図だったかのように、人垣の中央でバカ騒ぎしていた少女が一人、人の波の上に直接立った。現実ならば、体重に押し潰されてすぐさま落っこちそうなものだが、少女の体格から考えられる重量程度ならば、スプリガンの初期ステータスを合わせたら何とか支えられる。

大量のサブアカウント持ち達。そしてそれらを取り囲む生粋のスプリガンプレイヤー。

それらをゆっくり見回した少女は、勢いよく息を吸い、宣言するように叫ぶ。

「さぁさぁさぁ、皆さん！古臭い実力主義に凝り固まった旧体制に代わり、新領主になったサクラでござる！あ、あの巨大ウインドウにはレンホウって映ってますけど、何せ一万人程度同じ名前がいるじゃないですか。もう分かりにくいを通り越して面倒くさいので、便宜上そう呼んでくれて構いませんよッ！！」

元気よくそうのたまう彼女に対し、生粋のスプリガン達は困惑するように相互で顔を見合わせるだけだ。

だが、その反応さえも織り込み済みというように、少女は畳みかけるように言葉を繋げた。

「さて、んなこと言ったって早々簡単に受け入れられねぇよ、というのも分かるでござる！何せここまでの経緯を見ていた皆さんなら、小生がケットシーの使いっぱしりだという事も理解しているでしょう！ケットシーの統治なんてどうなの？という不安もあるのも、無理なからむことです」

うんうんとしたり顔で頷きながら、サクラと名乗った少女は腕を組む。

その上で言った。

ですが、と彼女は言う。

決定的な、一言を。

「そ(・)も(・)そ(・)も(・)、こ(・)ん(・)な(・)事(・)態(・)を(・)招(・)い(・)た(・)の(・)は(・)誰(・)だ(・)っ(・)た(・)で(・)ご(・)ざ(・)る(・)か(・)？」

「な……ッ！？」

鋭く息を詰まらせるファナハン。

だが、そんな彼を他所に状況は冷酷に、そして冷淡なまでに淡々と、進んでいく。

「小生達だって、ちょっかいを出されなかったらわざわざ大陸を横断してまで軍を動かすなんてことはしたくなかったでござるよ。本来なら、手を取り合い、交わすべき交易はおろか、国交まで断絶していた阿呆は、いったいどこのどいつでしょうかね」

ギ

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