第4章:日常と非日常
第97話「霊力と霊術」
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に聞いておきたい事があったな。
「霊力は人間誰しもが必ず持っていて、霊的な才能がある人は常人でも多いらしい。それと、臨死体験とかした人も多いらしいけど...。」
「アリシアはそう言った経験ある?言いにくいならいいけど...。」
「あー...もしかして...あれかな?」
聞いてみると、20年以上前にあった事故で一度死んだとアリシアは説明してくれた。
...って待て、臨死体験ならともかく、一度死んだとか軽く話せる事じゃないぞ?
「ちなみに、実際は死んだというより、仮死状態だったらしいよ?どの道、アリシアちゃんはそうなる直前の記憶がないみたいだけど。」
「ふと目を覚ましたら20年以上経っていたから、びっくりしたよ。ママも記憶にある姿よりやつれて老けていたように見えたし...。」
「...その事を口に出して、プレシアさんはショックを受けてたけどね。」
...うーん...人一人が死に直面してたとは思えない会話だ...。
まぁ、本人たちが気にしてないのならいいか...。
「...ついでに言ってしまうと、ここにいる全員霊術が扱える程度には霊力があるわよ?」
「えっ!?あたし達も!?」
それは僕も初耳だった。司と奏は転生者だから、常人より霊力があるのは知っている。
だけど、アリサやすずかにまで霊力があるとは思わなかった。
「...でも、“ある”って言われても、いまいちピンとこないのよね...。」
「霊術って...陰陽師とかが扱う御札みたいなイメージしか...。」
「まぁ、普通はそうだよな。」
実際、御札を介した術も結構あったりする。術式を形成する手間も省けるし。
デバイスがない分、事前に術式を組んでおくって感じだな。
「僕のイメージとしては、魔法はファンタジー、霊術は神秘って感じだな。霊術は清めとか、呪いとかの側面が強い。」
「似て非なるもの....って事?」
「そうなるな。ただ、司のレアスキルだけは霊術よりだな。」
祈りを実現するのに使うエネルギーが魔力なだけで、行っているのは概念や感情など、形のないものの具現化だ。それは霊術に近い。
「実際、見せた方がいいな。こっちが魔力の球。こっちが霊力の球だ。」
「んー...パッと見ても、色が違う事しか分からない...。」
「そりゃあ、見た目はそうだろ。」
それぞれの掌に出した球を見たアリシアの言葉に、僕はそう突っ込む。
魔力は僕の魔力光である金色。霊力は無色なのだが、今は分かりやすく水色にしている。
「...なんとなく、雰囲気が違うような...。」
「...やっぱり、霊力が人並み以上にあるから、雰囲気がわかるみたいだな。」
すずかの言
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