第三章
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「野菜を漬けると絶品だ」
「それでは」
「お酢もだ」
こうしてでした、今度はお酢も造られてです。皆も食べるのでした。
ですが王様の食道楽は続きます、そして今度はお野菜の酢漬けと一緒に食べていたお肉を食べつつ大臣に言うのでした。
「この肉の味は違うな」
「はい、実はです」
「実は？」
「これまでとは違う香辛料を使っていまして」
「そうなのか」
「塩にです」
それに加えてというのです。
「その香辛料を使い」
「そしてなのか」
「焼いています」
「わかった、ではこれから余は肉を食べる時はだ」
「この香辛料をですか」
「使ったものを食する、そしてだ」
ここでまた言うのでした。
「国民達にもこの香辛料を使わせるのだ」
「ですが」
大臣は王様の今の言葉には戸惑ったお顔で応えました。
「この香辛料はかなり高価でして」
「高いのか」
「はい、国民全てが料理に使うにはです」
「無理があるのだな」
「しかも我が国にはありません」
「そうなのか」
「ですから」
国民の誰もが使えるものではないというのです。
「これは」
「いや、待て」
王様は大臣にです。すぐにこう言いました。
「我が国にないのなら植えればいい」
「そうしてですか」
「植えられるな」
「はい、産地から種を取り寄せてです」
そしてとです、大臣は王様に答えました。
「そして後は我が国の南の方で植えればです」
「出来るな」
「おそらく気候的にも」
「ではそうするのだ」
植えよというのです。
「そして誰もがこの香辛料を使える様にするのだ」
「わかりました」
「余一人で食べてもだ」
そうしてもいうのです。
「面白くはない」
「誰もが食べないとですか」
「それでどうして面白いのだ」
王様の性格としてです、そう考えるのです。
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