人格形成!最強の単語が出来上がるまで。
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のは女たちだからだ。ここで通用するのは「図太さ」と「腕の確かさ」そして「タフさ」と「女共に気に入られること」である。
「いいんだよ、ジャガイモの芽が入っちまったら困るだろ?」
「上手にとればいいだけでしょ?」
アッテンボローの言い訳はあっさりと論破される。
「も〜〜ただでさえ今補給艦が遅れて、まだ来ないのよ。ジャガイモ一個だって無駄にできないんだからね!」
「わかったよ。」
アッテンボローはボソボソと言い、この女性に逆らう愚を避けたとき、もう一人のアマゾネスが入ってきた。40代の曹長であり実質この調理場のボスである。通称を「給食のおばちゃん」または「調理場のオカン」という。
「ちょいとアッテン!何やってんだい!いつまでもノロクサしていたら、夕食に間に合わないじゃないかね!!」
「いや、それはそこのアマゾネスが俺の邪魔をしてきてですね、それに俺はアッテンじゃなくてダスティ――。」
「何アンタ人のせいにしてんの!?」
若い方の女性が怒り狂うのをしり目に、ズカズカと入り込んでくる偉丈夫の丸太のような腕にアッテンボローはあっさりと弾き飛ばされる。
「ちょいとちょいとちょいと!なんだいこれは!?これじゃあジャガイモの身よりも皮にくっついている部分の方が大きいじゃないかね!!あぁもったいない!!こんなにちんまりしていたんじゃ、いくらあっても足りないよ!」
「いや、それは――。」
「それに、これ!あんた今朝磨いた皿の端っこにまだ油汚れがくっついているよ!ああいうのは機械じゃなくて最後はちゃんと手で拭かなくちゃならないって何度言ったらわかるんだね!?」
「それは、その――。」
「聞いてよ!おばさん、ダスティったらまた床掃除サボってたのよ!!私が代わりにやったの!!酷いわよね!!女の子をこき使うなんて!!!」
「なんだって?!アッテン、もっと気を働かせな!!まったく、女の子に気を使うってのを知らないのかねぇ?」
目の前の二人のアマゾネスから降り注ぐ怒涛の攻勢にさすがのアッテンボローも限界が来ていた。朝から晩までいびり倒される生活はもうたくさんだ!!俺は少尉だぞ!!書類仕事は俺が全部しているんだ!!「厨房の魔王」はお前らかも知れないが、少しは俺に敬意を払ってくれてもいいだろう!!
彼はついに意を決した。轟然と胸をそらし、二人のアマゾネスに向かってこう言い放ったのである。
「それがどうした!!」
一瞬、動きをとめた二人のアマゾネスが、数秒後今までとは桁が違う怒りのヴォルテージを解放するのにそれほど時はかからなかった。最後に見た怒りに燃える両目、突き出される拳、覆いかぶさってくる巨大な腕の光景を最後にアッテンボローの記憶はそこで途切れた。
数年後、彼は少将に昇進し、栄えある二十代での若き提督となり、そしてヤン・ウェンリーの右腕とし
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