第四章
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「それでもいいのかよ」
「ううん。喧嘩は好きじゃないけれど」
健太郎は何処か飄々とした感じで返す。
「けれどね。悪いことはよくないよ」
「手前ちょっと背が高いからって言ってくれるな」
「そんなので勝てるって思ってるのかよ」
健太郎の長身は彼等が見てもだった。一九〇を超えるその背丈は日本人離れしておりゴロツキ達も見上げるしかなかった。
正直彼等はその長身にびびってもいた。だがそれでも言うのだった。
「俺達を怒らせると容赦しねえぞ」
「本当に怪我だけじゃ済まないからな」
「ううん、喧嘩はしたくないし」
こう言ってだった。健太郎は。
おもむろに上着を脱ぎ出した。そうして上半身裸になった。するとだった。
その身体は引き締まっていた。いや、引き締まっているどころではなかった。
筋肉が盛り上がり鎧の様だった。ボディービルダーの様だ遥かに実用的なものだった。
その筋肉を見せてからだ。今度は。
ポケットから何故かメーターを出してだ。右手で握ると。
百だった。不良達にその計りを見せて言うのだった。
「こういうことだった」
「て、手前一体」
「何者なんだよ」
「喧嘩は好きじゃないんだ」
健太郎はその筋肉を見せながらゴロツキ達に言う。
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