第三章
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亜美は妙な返事で応えた。
「いきなり初対面で。少なくともお話したのははじめてでそれはね」
「じゃあ」
「だから基本的にはよ」
ここでまた言う亜美だった。
「基本的にはって言ったでしょ」
「っていうと?」
「実は私日曜ある場所に行くの」
思わせぶりな笑みでの言葉だった。
「美術館にね」
「美術館?」
「そう、そこにね」
行くとだ。亜美はにこりと笑って言うのだった。
「行くけれど」
「それに僕も?」
「今回は最初は一人で行くつもりだったけれど」
だが、だというのだ。
「行かない?一緒に」
「いいんだ」
「いいわ。それじゃあね」
「有り難う」
「お礼はいいわよ。私も一人より二人の方がいいから」
だからだというのだ。亜美にしても。
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