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フロンティアを駆け抜けて
ぶつかり合う竜
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ダイバがメガメタグロスを出す。炎タイプが弱点であり体力にも余裕がない今の状態では一発が致命傷だろう。『弾ける炎』の存在がジェムがサポートしてもダメージを回避させない。

「だったら……一気に勝負をかけるしかないよね! キュキュ、ラティ、あの必殺技で行くよ!」
「コォン!!」

 キュウコンが尻尾から炎の輪をいくつも出し、メガラティアスと交代する。そして炎の輪をメガラティアスがくぐりながら飛翔し、紫色の身体と黄色の瞳が赤く染まる。

「これが私達の絆の結晶、『灼熱のベステイドバット』よ!!」
「ふん! 最早懐かしくも感じられるネーミングだ……ならばメガリザードンXの『フレアドライブ』を受けるがいい!」

 この前戦った時は『蒼炎のアブソリュートドライブ』というフレアドライブとドラゴンクロ―を組み合わせたオリジナル技を使用していたが今度はそのままの技で来た。そして今回の方が本気であるということはどういうことか──それを考える前にそれぞれ赤と青の炎に染まった両者が激突した。お互いの頭でぶつかり合い、力比べが起こる。

「竜の咆哮が重なり合って生まれた我がメガリザードンと貴様の仲間との絆の共鳴が生み出すメガラティアス……一見互角に思えるが、貴様はドラゴン使いとしてはまだ甘いっ!!」
「くっ……! ラティ!」

 勝負を分けたのは二人のドラゴン使いとしての練度。メガリザードンXの蒼い炎がメガラティアスの紅い炎を覆いつくし、押しのけて吹き飛ばした。ラティアスが飛翔する力を失い、地面に横たわる。メガリザードンXもダメージを受けたが、まだまだ立つ余裕があった。

「さあもうそいつは戦えまい、大人しくキュウコンを出すがいい」
「ううん、飛べなくても、まだラティは戦える……いいえ、戦うのを助けることは出来るわ! ラティ、『ミラータイプ』!」
「『ミラータイプ』だと?」

 ドラコが訝しむ。『ミラータイプ』は相手のタイプと自分のタイプを同じにする技。ドラゴンタイプ同士のリザードンとラティアスではほとんど意味はない。そもそもラティアスはもう戦えるほどの力はないのだ。

「ええ、ただし私がコピーする相手は……ダイバ君のメガメタグロス!」
「……え?」
「何だと!?」
「ひゅうあああああん!」

 ラティアスがメガリザードンのタイプをコピーし、メガメタグロスに炎とドラゴンタイプを与えた。ドラコだけではなくダイバも驚く。ジェムはダイバの方を向いて言った。

「ダイバ君……今のバトルでわかったよ、ダイバ君とメタグロスには私とラティみたいなすごく深い絆があるってこと」
「……それで?」
「メタグロスのパンチは最初はすごく痛くて突然降ってくる隕石みたいに怖かった……最初戦ったときなんて、『
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