暁 〜小説投稿サイト〜
フロンティアを駆け抜けて
ぶつかり合う竜
[3/10]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ぺ叩いたからお互い様だけど。話しかけても目を合わせてくれないしその癖すぐ私達を弱いっていうし、冷たいし……好きになるどころかまだ友達にもなってないよ」
「本人を目の前に随分はっきり言ったものだな」

 ドラコが苦笑する。ダイバの反応はやはりフードと帽子に隠れてわからない。

「でもここに来てから色んな人と勝負して、わかったの。私もダイバ君も……すごくて強いお父様とお母様は実はわからないことだらけで、それと向き合わなきゃいけなくて……ダイバ君は、そのことについてフロンティアに来るまでは何も考えずに親を信じてた私なんかよりもずっとずっと苦しんでたんだって。だから私はダイバ君と一緒に、自分の答えを見つけたい。その為にダイバ君を信じて、支えるって決めたの!!」

 最初は迷いながら、しかしその意志は段々と強くはっきりと言葉になる。それを聞いてドラコは大きく笑った。馬鹿にするのではなく、心底愉快そうに。

「フ……フハハハハハハハ!! 面白い、貴様は面白いぞジェム・クオール! その献身の正体はあくまで自分の答えを探すことか! 何度も何度もお父様とばかり言っていた小娘が随分利己的で狡猾な女になったものだ!」
「り、りこてきでこうかつ……?」
「今の言葉、あいつにも聞かせてやりたいところだが……残念ながら貴様らの敗北が決まっているのが悲しいな」
「あいつって誰の事かわからないけど、まだ決まってないわ!」
「すぐに決めてやろう、『爆音波』に『ハイパーボイス』だ!!」
 
 フライゴンの羽搏きと、メガボーマンダの咆哮がフィールドを埋め尽くす。メガボーマンダの叫びは音の震えを通り越してもはや空気の流れ、風を作っているようだった。ノーマルタイプの技を飛行タイプに変換して威力を上げる『スカイスキン』による特性の効果だ。

「キュキュ、『守る』!」

 それをキュウコンは自分の周りにだけ分厚い炎の壁を展開して凌ぐ。

「メタグロスの方は守らなくていいのか?」
「さっき『癒しの波動』で回復したからきっと大丈夫って信じるわ!」
「……当然でしょ。メタグロス、『冷凍パンチ』」

 メガメタグロスが衝撃を耐えきった後、自身の拳を電気で冷却しまるで氷のようになった鉄塊でメガボーマンダに殴りかかる。

「これが通れば一気に大ダメージよ!」
「通さん、フライゴン『竜の息吹』! メガボーマンダ、『捨て身タックル』!!」
「キュキュ、『神秘の守り』よ!」

 『竜の息吹』は攻撃技であるが威力は高くない。本当の狙いはメガメタグロスを麻痺させることだと看破して状態異常から守る技を使うジェムとキュウコン。それによりフライゴンの息吹をものともせず、再びメガシンカした二匹がぶつかり合う。拮抗し──殴り勝ったの
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ