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IS―インフィニット・ストラトス 最強に魅せられた少女Re.
第一話 出逢い
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っている。目的は先進技術実証機による次世代技術の運用データの収集だ。その実証機には、私が幼い頃から開発に関わったシステムも搭載されている。

なんでも最初は打鉄に搭載するつもりだったのだが、丁度第三世代兵装を決めかねた試作機(プロトタイプ)が倉持技研で埃を被っていたため、国が買い取って様々な先進技術のテストベッドとして改修したのだ。

「詳しい話の前に……これが、貴女の専用機よ。」

三枝博士が手元の端末を操作する。すると研究用機体ハンガーの床が開き、一機のISがリフトアップされてきた。

外観はかなりシャープでシンプルなデザインだ。色は闇の様な漆黒。背面の非固定浮遊部位(アンロックユニット)に当たる大きなウイングスラスターが目を引く。実験機ということでもっとゴテゴテして奇抜な見た目かと思っていただけに意外だ。

「この子が、貴女の為の、貴女にしか扱えない専用機、《玉鋼(たまはがね)》よ。」

「玉鋼………。」

その名前を聞いた時、いや、この機体を一目見た時から、私はこの機体に魅せられていた。惹かれていた、と言った方が正確かも知れない。ともかく、私はこの機体を見た瞬間から、まるで一目惚れでもしたかの様に、他の一切が目に入らなくなっていた。

「まずはフッティングとパーソナライズね。大体のデータは打ち込んであるけど。」

ゆっくり機体に近付き、倒れ込む様に身を預ける。膨大な情報が頭に流れ込んできて、それが一つ一つ整理されていく。

そして、段々と体に馴染む。それまで只の羅列だった情報が意味を成していく。





(……ああ、コレは……この子は……)





理解(わか)る。このISは、このコアは、何を望んでいるのか。





(…………私に、似てる。)





「……終了ね。問題はない……って、どうしたの?」

「……いえ、ただ………仲良くやれそうだと思って。」

「………?そ、そう。なら良いわ。」

この子、玉鋼は私と同じだ。常に新しく、誰よりも先へ。



要は、私も玉鋼も、負けず嫌いなのだ。










「仲良くやれそう……ね。」

かつて、同じことを言った人を一人知っている。私が設計した中でも最高傑作と断言できる機体に乗っていた人だ。

いま、彼女はあの子達が向かう先でーーーーIS学園で教師をしている。

「……千冬、貴女の教え子は、ひょっとしたら………」










かくて、一人の少女の物語は幕を開ける。これは、彼女が



最強になるまでの物語。
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