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IS―インフィニット・ストラトス 最強に魅せられた少女Re.
第一話 出逢い
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「仕方……ありませんね。片付け、お願いしても良いですか?」

纏っていた打鉄を解除しながら柚月に尋ねる。辺りには訓練で斬り墜としたドローンの残骸が転がっている。

「……まあ、いいわ。やっといてあげるから早く行きなさい。」

「ありがとうございます。」










「遅い。」

研究室に入るなり、開口一番それだけが告げられた。

「すみません、訓練に集中していて。」

一応言い訳を試みる。余り効果があるとも思えないけれど。

「いい?貴女が一秒遅れるという事は私の貴重な貴重な時間が一秒奪われるという事なのよ?その一秒があるだけで変わることっていうのは一杯あるの。貴女の時間は貴女だけの物ではないということをもっと自覚してもらわないと私が困るのよ。そもそも貴女は自衛官であり代表候補生でもあるのだから上官でありさらには貴女の専用機を手掛けるこの私の命令には絶対服従絶対遂行が原則であって遅れるなんて事は決してあってはならない事態なの。それを貴女は過去に何回やったの?1…2…3…4………両手の指じゃ足りないわよね?自衛隊という軍事組織の中にあってこれは許されざることよ。それを私の寛大な心によって見逃されているというのに貴女は一向に学習する様子がないのね。訓練に打ち込むというのは悪いことではないけれどそれで重大な約束を忘れるなんて本末転倒も良いところよ。それとも貴女、ひょっとしてわざとやってるんじゃないでしょうね?そうだとしたら貴女は人として、許しがたい最低最悪の行為を行っている事になるわ。いい?貴女がそんな下らない行為を一度する度に私はもとより数え切れない人の迷惑になるのよ?もし貴女がそれを知っててわざとやってるのだとしたら貴女は自らを恥じ、即座に正すべきよ。第一貴女は……」

「………三枝博士、分かりましたからその辺りで……」

この研究室の主、三枝(さえぐさ)菜々子(ななこ)博士はあの織斑千冬と同じくIS学園の一期生であり、日本屈指のIS研究者だ。あの暮桜の主任設計士でもあり、今までの日本製ISで彼女の手が掛かってない物は存在しないとさえ言われている。

一年前まで倉持技研にいたのだが、方向性の違いから退職。自衛隊で代表候補生監理官に就いている。

そして、彼女は怒らせると非常にめんどくさい。くどくどと長文で説教を始めるのだが、言っている事自体は正論な上、頭の良い彼女はこちらの反論を全て論破してくる為に遮る事が出来ない。

「……いいわ、こんな話をする為に呼んだんじゃないしね。」

幸い、本来の目的を忘れてはいなかった様だ。下手をしたら一時間は拘束されるので助かった、というのが本音だ。

「用件は分かってるわね?貴女の専用機についてよ。」

来年度、私はIS学園への入学が決ま
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