暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ガンダムW
1650話
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 トーラスの生産施設を巡る攻防は、予想外な程に呆気なく終わった。
 考えてみれば当然なのだが、元々この宙域はD-120コロニーからそう離れていないのだから、当然のように用意出来る戦力は限られている。
 見つからないようにする為にバートン財団がこの小惑星帯にトーラスの生産施設を用意するのは仕方がなかった。
 また、ここの護衛として用意されたのがMDだったのも、バートン財団としては安心出来る要素だったのだろう。
 普通のパイロットであれば、MDに勝つのは難しい。
 連合軍のパイロットがMDに勝つには人数を集めて回避出来ないように火力を集中する必要があるが、ここは小惑星帯だ。
 無数のスペースデブリが集まっている以上、火力を集中してもそのスペースデブリが盾の役割をこなす。
 ……なるほど。そう考えれば、MDの戦略としてはそれなりに使えるな。
 元々MDは無人機なので、どれだけ減ってもバートン財団に人的被害は殆どない。
 まぁ、MDの指揮をしている有人機が被害を受けるが、それでも1部隊で1人なんだから、有人機が全滅する事に比べれば被害は小さい。
 シャドウミラーを相手にした場合、MDは時間稼ぎにしかならなかったが。

「よし、防衛のMSとMDは全機破壊したな? なら、生産施設の接収を開始する。……サリィ、聞こえていたな? もう向こうの戦力はないだろうから、人をこっちに寄越してくれ」

 最後の言葉を背後の戦艦に通信で送り、目標の小惑星に近付いていく。
 ここまで来た以上、もう敵に戦力が残っていないのはほぼ確実だ。
 だが、同時に……最悪の可能性も考えないといけない。
 そう。トーラスの生産施設を自爆させるという、最悪の可能性を。
 普通であればその辺は考えなくてもいい。
 しかし……地上でバートン財団の手の者として連合軍の基地を襲った奴は、強い忠誠心を持っていた。
 それこそ、情報を引き出す為に凛に出張って貰う必要があるくらいには。
 勿論、そこまで忠誠心のある奴はそういないだろう。
 地球での件だって、向こうにとっては重要でもし何かあっても上手い具合にバックアップ出来ないからこそ、忠誠心に厚いあの男を派遣したのだろう。
 だが、このトーラスの生産施設はそこまで重要な場所ではない。
 戦力の少ないバートン財団にとっては、MDのトーラスはありがたい代物だろう。
 それでもあれ程の人材を失ってもいいような覚悟で派遣するような余裕は……なかった筈だ。
 実際には行ってみないと分からないが。
 ともあれ、トーラスの生産設備がある小惑星帯に取り付き……内部に通信を送る。

「聞こえているな? こちらはシャドウミラー。連合軍の部隊だ。中にいたのなら既に知っているだろうが、この小惑星を守っていたMDは既に全機撃破した。そち
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