甘すぎる
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再び走り出そうとしたところで、ラウルがそう叫ぶので彼が指さす先を見る。
「女?」
「二人ともそうですね」
一人は緑色の髪をショートボブにした女性と白にも見えるほどに色が薄い黄色の長い髪をサイドでまとめた女性。
「気を付けろ、さっきまでの奴等とは違うぞ」
「了解です!!」
「任せて!!」
今まで倒してきた男たちよりも遥かに高い魔力を有している。気を抜かないようにしていかないとな。
第三者side
各々で戦いが勃発している頃、この男は困り果てていた。
「メェーン・・・」
人通りの多いクロッカスの街の中でポーズを決め、その場を動かない一夜。なぜ彼がこのようなことをしているかというと、確かな理由があった。
「レンたちとはぐれてしまった!!」
彼はともに行動をしていたはずのレン、イヴ、タクトとはぐれてしまったのである。そのため、先に集合場所である喫茶店に向かおうとしたのだが、広いクロッカスの街に翻弄され、現在地がわからなくなっているのである。
「城に戻ってヒビキに念話で呼び掛けてもらうべきか・・・」
謎のポーズを決めながら頭を悩ませているため、周囲からの視線が集まっているのだが、それに気付いた彼は恥ずかしがることなどしない。むしろもっと見ろと言わんばかりにキメ顔をして、道行く人からは悲鳴が上がっていた。
「「「先生!!」」」
悲鳴を歓声と勘違いしてさらにポーズを決めていく一夜を呼ぶ声が響く。彼がそちらを振り向くと、そこには先程はぐれてしまった三人の青年たちが走ってきていた。
「君たち!!」
「よかった!!」
「心配させんなよ」
「すみません、はぐれたことに気が付かなくて」
途端に一夜と関わるまいとしていた女性たちの視線が集中する。理由はもちろん、三人のイケメンたちが集結していたからだ。
「よくここがわかったな」
「街で探し回ってたんですが」
「喫茶店にもいなくて城に戻ろうと思ったんです」
「そしたら、後ろの奴が一夜さんのこと知ってたんで・・・」
そう言って彼らの後ろを見ると、そこには黄緑色の髪をした男性だった。
「君がイヴくんたちと連れてきてくれたのかい?」
「ええ。そちらの方が探していた方と、あなたの特徴が非常に似ていましたのでまさかと思いまして」
その丁寧な口調と柔らかな雰囲気に心を開いた一夜。その人物が何者なのか、知りもしないで。
「お礼にお茶でもどうだろう?丁度喫茶店で待ち合わせをしているものでね」
「そうですか?それならぜひお言葉に甘えさせていただきましょうかね」
すっかり意気投合して歩き始める天馬の四人と一人の男。だが、この
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