甘すぎる
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はここに来てるぜ」
てっきりシリルたちを足止めしようとするのかと思っていたけど、ずいぶんすんなりと脇を通らせていたからまさかと思ったが、こいつの他にも強いのが何人かいるのか。
(でも、シリルなら心配することもないか)
こいつはたぶん数秒で倒せるだろうし、そのレベルの人間ばかりなのなら全く持って脅威にはならない。すぐにあいつらと合流して、ここを壊滅させることができるだろう。
「まぁ、そう言っても・・・」
そう思っていた、俺が大甘だったらしい。
「その大半がここに集まってるんだけどな」
「!!」
後ろから殺気を感じ横っ跳びをする。すると、俺が元いた場所に赤黒い髪をした男が飛び込んできており、拳で地面を粉々にしていた。
(いや、拳じゃない!?)
しかし、地面から引き抜かれた右手を見て思わず目を見開く。固く握られたと思っていたそれは、人指し指が立っていたのだ。
(指一本で地面を破壊した!?どんな指してんだよ!!)
普通の人間なら簡単に指が折れてしまうであろう行動に突っ込まずにはいられない。しかし、そんなことをしている余裕は一切なかった。
「火炎造形・・・」
「!!」
近くで突然熱気を感じたかと思うと、それが通常の炎とは別の形になっていくのを直感で感じる。それを対処するべく、咄嗟に得意ではない氷の造形魔法で盾を作ることにした。
「砲撃!!」
「盾!!」
ギリギリではあるがなんとか対処できた。だけど、火の魔法の使い手がいたとは・・・相性だけでいえば俺には厳しい相手になるぞ。
ザシュッ
全身黒ずくめと指で地面を破壊する奴、さらには炎の造形魔導士。一気に三人もここに集めてくるとは予想していなかっただけに動揺していると、額に巻いていた包帯が斬られ、こめかみから血が流れてくる。
「久しぶりね、氷の神」
「!?お前は・・・」
女の声、それも聞き覚えがあるその声の主を確認すると、そこには長い髪をポニーテールに束ねた、剣を携えた女性が立っていた。
シリルside
「ん?」
レオンの指示に従い敵の殲滅を行っていた俺たち。しかし、その中で俺が足を止め振り返る。
「どうしたんですか?シリル先輩」
「いや・・・」
後ろから覚えのある匂いがしたんだけど、誰のものかまではわからない。少なからずリオンさんではないと思うんだけど・・・
「ま、いっか」
敵だとしてもレオンなら脅威にはならないだろう。あいつのケガも治ってきてるし、すぐにこっちに追い付いてくるはずだ。
「二人とも!!前に誰かいるよ!!」
「「!!」」
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