甘すぎる
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ぞ?」
「挑発じゃありませんよ?ただの事実です」
両者静かなる駆け引きを繰り広げております。そして腹の探り合いが終わったのか、茶髪の女性が動き出しました。
「!!」
ただ手を翳しただけでした。それなのに、ミネルバ様の右肩に切り傷がついています。
「あれ?どうしたんです?そんな顔して」
痛みに顔を歪め、肩を押さえているミネルバ様を嘲笑うかのように笑みを浮かべています。
「まるで鳩が豆鉄砲食らったような顔ですけど」
そしてこのドヤ顔。それにカチンッと来たミネルバ様は、女性の顔の回りに別空間へと繋がる扉を生成します。
「イ・ラルガス!!」
直後に爆発する空間。しかし、彼女はそれを完璧に読み切っており、後ろへと数歩下がって対処します。
「あなた、意外と頭悪いですよね?」
「何?」
余裕綽々だからなのでしょうか、それともミネルバ様に相当な恨みがあるのでしょうか、随所に彼女を苛立たせるような、冒涜するような言葉を放つ女性。
「あなたの魔法は“視界”を重要視しているのに、自らそれを捨てるなんて」
「!!」
爆発によって煙が立ち込めており、敵の姿をこちらから捉えることはできません。これではミネルバ様は魔法を使うことができません!!
「それは問題ない。妾が見えないということは、そなたからもこちらの姿は見えないであろう?」
しかし、ミネルバ様はそれに動揺することはありません。こちらからも攻撃は仕掛けられませんが、向こうからも技は掛けられない。ですから、彼女からすれば大した問題ではないということなのでしょう。
「甘い!!甘すぎるわ!!」
ミネルバ様の見解を聞いた女性から怒声が放たれたかと思うと、突如私たちと彼女との間を遮る煙にポッカリと穴が開きます。
「がっ!!」
その直後、ミネルバ様が胸を抑えるようにうずくまりました。その右手には、赤く鮮血が付着しています。
「ミネルバ様!!」
胸から出血している彼女にすぐさま駆け寄ります。ミネルバ様はかなりの痛みを感じているらしく、呼吸が大きく乱れています。
「私は姿が見えずともあなたの姿を特定することができます。今まであなたが見てきた人とは格が違うんですよ」
うずくまるミネルバ樣とそれを支える私を見下ろすように仁王立ちする女性。その目は最初に見た時と変わらず・・・いいえ、むしろさらに鋭くなっているようにも見えました。
レオンside
敵のアジトへと潜入することができた俺たち。ただ、その中で今相手にしているのは先程と同じような雑魚ばかり。なので、ある疑問が頭を過る。
「ここってもしかして支部とかなんじ
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