零部
二章
妖刀紅姫
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
━紅姫━
ショウマは咄嗟に祖父が教えてくれた魔刀最上大業物13工の一本である紅姫の名を彼女に向かってさけんだのだ
そして、それを聞いたことにより彼女は動きを止めたのだ
「何故・・・私の名前を知ってるの・・・?」
彼女は驚きを隠せなかった何故なら彼女自身人々から『狂乱の鬼姫』や『幻影桜の夜叉』などと呼ばれていたからである
「おじいちゃんがね・・・昔教えてくれたんだ・・・紅姫ってね綺麗な名前だったから覚えてたんだ」
ショウマは血を流しながらも満面の笑みを浮かべていた
「貴方のお爺様が私の名前を?・・・お爺様の名前を教えて・・・」
紅姫は血だらけのショウマに近づき今にも倒れそうなショウマを幻影桜の木にもたれかけさせた
「ありがとう・・・紅姫・・・」
紅姫は礼は良いから早く教えてくださいとショウマに言ったがショウマはそんなに慌てなくても大丈夫と手でサインした
「僕のお爺ちゃんの名前は勝田喜重郎だよ」
紅姫はその名を聞いた瞬間何故か涙を流して驚く言葉を口にした
「お父さん・・・」
彼女はショウマの祖父を「お父さん」と呼んだのだ
「紅姫・・・何で僕のおじいちゃんがお父さんなの・・・」
ショウマがそう訪ねるとまた紅姫は驚く言葉を口にしたのだ
「勝田喜重郎は私達最上大業物13工の生みの親なのです」
最上大業物13工は今まで製作者は不明でただ『伝説の刀鍛冶師』が作りあげた最凶傑作と言われていたのだが
「紅姫・・・僕の・・・おじいちゃんが『伝説の刀鍛冶師』なのかい?」
紅姫はコクリと頷いた後にショウマの手をギュッと握りしめ切羽詰まった顔でショウマを見つめた
「ショウマさん・・・貴方のお爺様は今もお元気ですか?」
ショウマは首を横に振り「六年前に亡くなった」と紅姫に言ったそれを聞いた紅姫は悲しげな顔をしたのだ
「ねぇ・・・紅姫・・・僕の刀になってくれないかい?・・・この状況を一刻も早く打破しないと」
忘れていたがショウマ達の周りには謎の男達が幻影桜を取り囲むよう刀を構え立っていたのだ
「少年・・・話は終わったかいならソイツをこちらに渡してくれないか・・・私も手荒な事はやりたくないのでね」
ショウマは彼らの要求に全力で嫌だと答えた
その返しを聞いた瞬間、男は舌打ちをした後に「殺れ」と幻霊桜を囲んでいた男達に命令したのだ。
「ショウマさん・・・いや主様私は今から貴方の刀です・・・貴方が斬り捨てろと言うなら私は何であろうと斬りますよ」
紅姫は少女の姿から美しい刃の太刀に姿を変えたのだ
そして、ショウマは彼女にまたまた驚く事を言ったのだ
「僕は・・・あの人達を傷つけたくないだから紅姫あの人達の刀だけを斬って」
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ