第二章
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通うことになったんだよ」
「何よそれ、理不尽よ」
「気持ちはわかるが仕方ないだろ」
「こっちの高校に行っても」
「ああ、まあひょっとしたらいいことがあるかも知れないからな」
「悪いことが起こりそうだけれど」
そのことが不安で仕方なかったのだ。今の由実は。
だからこそ言うのだがそれでもだ。結局言っても仕方のないことだった。
由実が学校に通う日が来た。転校早々だ。
言葉がわからなかった。一応ドイツ語は勉強をはじめた。だが。
ネイティブでそのまま進められる授業は全くわからなかった。まるで異次元にいる様だった。
それが彼女を余計に不安にさせた。その結果だ。
完全にクラスで一人になった。黒髪に黒い目のアジア系の娘も彼女だけだった。他は誰もがブロンドだったりブラウンだったりだ。髪はそうで目も青や緑、グレーだ。
そして皆背が高く鼻が高い。それでドイツ語を喋っているのだ。そんな中にいてだ。
由実は孤立してしまった。クラスに、いや学校にも街にも馴染めなかった。ドイツ語の勉強も進まない。それで学校に帰るとだった。
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