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…僕が、ロトの血を引く勇者ですって!?」
「しいっ!声が大きい!…そうじゃ。おぬしは予言にあった、古の勇者の血を引く者じゃ。おぬしが、竜王軍を滅ぼすのだ」
青年はまず、城にいる長老――大賢者――に会い、話を聞いた。
「そんな…僕はそう簡単に信じられませんが……。でも、生い立ちは妙だとよく言われます。母さんが遺した手紙にも、お前は特別な子だから死なせるわけには行かない、と書いてありましたし。幸い。僕には名前、ハルカ=R=ドランスフィールド、という名前があります。誕生日も手紙に8月1日と書かれていましたし。……とにかく、ラルス16世に会ってきます」
ラルス16世というのはラダトーム王のことである。伝説の勇者ロトの称号を授けた王もラルス。そのラルスから数えて16代目である。
「ああ、期待してるぞ、勇者ハルカよ」

ラルス16世はどこかやつれている印象を受けた。
彼から竜王討伐の命令を受け、少ない資金とたいまつを受け取った。
「ローラ姫を救出しようとして何人の人が死んでいったか…。その為にお金がかさんだんじゃ。すまない、ハルカ殿」
国王と会話後、ハルカは大臣に呼び止められる。
「ローラ姫?確かラルス16世の一人娘でしたよね。王妃が病死してから数年間、国王が大事にしていた美しい姫君、と聞いています。そうか、ローラ姫がさらわれて半年近くが経とうとしてるんでしたね…」
「そうじゃ。ハルカ殿…竜王軍とも戦わなければならないが、ローラ姫も助け出してくれ…!王はとても辛い思いをしているのじゃ」
「分かってます。城もどことなく暗い雰囲気でしたからね。私が助け出して見せますよ!」
「頼んだぞ」
ハルカは肯いた。

ルビスはハルカの姿を水晶玉の外からじっと見ていた。
「不安はありますか、ルビス様」
「ええ。無いほうがおかしいです。でも彼ならきっと竜王を倒してくれると信じています。そう、彼はあのロトに似ている。上の世界に帰りたいと懇願してきたあのロトに。ロトはとても優しくて強い人。青髪の女僧侶を愛し、そして戦ったお方…。勇者ハルカは彼に似ている。似ているからといってうまくいくと思っているわけではないです。でも、私はハルカを信じているのです」
「私もです。…不思議です。かつてエルフ族は人間を毛嫌いしていました。けれど、勇者ロトがそれをとても怒り悲しんでいたという事実を知ってから、エルフ族は人間に対する態度は変わっていったのです…。人間を嫌う気持ちが薄らぐのがとても早いのが不思議なのです…」
「勇者ロトは世界を救ったとともに変えていったものもあります。彼も何か変えていくのでしょうね…」
ルビスとお仕えのエルフは微笑みながらハルカの旅立ちを見ていた。

「…僕が、ロトの血を引く勇者…」
ハルカは仲間もなく一人で旅立つ。周りはハルカを勇者扱いす
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