第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#50
FAREWELL CAUSATION]〜Made in Inferno〜
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大樹がさざめいた。
継いで捲き起こる光景も、この存在には葉鳴りに過ぎなかった。
グュララララララララララララララララッッッッッッッ
ッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!
大惨劇、という表現も凡庸となろう。
“葉” ではなく 『刃』
自然の恩恵などない、生命同志の繋がり等存在しない、強者と弱者の区別すらない、
ただ虐げ合い、躙り合い、貪り合う、淘汰のみの世界から来訪たモノに、
破壊と破滅以外の機能は存在し得ない。
ヴァグンンンンンッッッッッッッッ!!!!!!!!
在るとしたなら、山岳をも斬っただろう。
視る者が視れば、超々大の巨人が街を喰らったように映っただろう。
ソレくらい無造作に、常闇の樹王は脆き世界の大陸を “払った”
理由などない、ただ、己と約せし者と精神が同調しただけに過ぎなかった。
「お兄サマ……どこ……? ドコ……? 何、処……?」
対してその者は、気流にも掻き消える譫言を断続的に漏らすのみ。
己ほどの存在を召喚せし代償として精神が破綻したか、
或いは最初から壊れていたのかもしれない。
ソレならソレでイイ。
この哀れで儚い小さき者の渇望に乗じてヤるのも一興。
悦べ、羸弱なる者、幽けき存在の貴様が、
今一時この最大最強たる我の繋累だ。
ズズ、ズ……ッッッッッッ!!!!!!
そう嘱した真王がその総?を睥睨したのはシャナでも吉田でも、
ましてやこの戦場に居る何れでもない(約一名だけ食指が反応したが)
此処より遥か彼方南南西、其処に居る四つの存在と
その深奥に坐する現世の帝王に対して。
樹掌の少女が一言命ずれば、即座にソコへ向けての進撃を開始するだろう。
それは最大の好機かもしれない、極大なる存在同士の超激突、
何れが勝つにしても双方共ただでは済まない。
それを知ってかしらずか、敵に背を向けられた少女の漏らした言葉は
皮肉にも理に適っていた。
「な、な、な、何なんですか!? アレ!! 今の!?
たまたま攻撃が逸れたってだけでッ! アレがこっちを向いてたら!
襲い掛かってきてたらッ!?」
既にスタンドが傍に立ち彼女を庇護する態勢を整えていたが
無感情な幻 像にも一抹冷たい雫が伝う。
剣林刃雨、斬軌狂乱等という言葉も生温い、
文字通りの断頭台の嵐。
葉という刃が、枝という刀柄が、全 方 位
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