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Blue Rose
第四十八話 進路を決めてその三

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「大型もな」
「トラックとかバスとか」
「そういうの運転してな」
 そうしてというのだ。
「やっていけたらいいな」
「それじゃあ」
「まずは受験頑張るな」
 龍馬は笑顔でだ、優花に言った。
「そっちを」
「私もよ」
「聞いたぜ、御前成績さらによくなったらしいな」
「姉さんから聞いたの」
「そうだよ、優子さん嬉しそうだったぜ」
 笑顔でだ、龍馬は優花に話した。二人で共に海を見つつ。
「御前の成績がどんどん上がってるってな」
「嬉しそうだったの、姉さん」
「それはそうだろ」 
 当然としてだ、龍馬は優花に話した。
「家族の学校の成績がよくなったらな」
「そういえば私も」
「優子さんが成績よくて嬉しかっただろ」
「ええ、自慢の姉さんだったわ」
 頭脳明晰で気風のいい性格で知られていた、それで優花も密かに姉を誇りに思っていたのだ。いい姉を持ったとだ。
「今もね」
「そうだよな、やっぱりな」
「姉さんも同じなのね」
「本当に優子さん凄く嬉しそうだったぜ」
 こう笑顔で話した。
「御前のことでな」
「そうなのね」
「法学部も行けるんだろ」
「偏差値としてはね」
 そうだというのだ。
「そう出てるわ」
「それは凄いな、八条大学の法学部ってな」
 龍馬も知っていることだ、何しろ通っている学校が付属している大学だからだ。
「全国レベルだからな」
「あの大学では数少ないわよね」
「医学部とな」
「そう、法学部はね」
 この二つの学部はというのだ。
「そうなのよね」
「八条大学じゃな」
「自分でもこんなに成績が上がるなんて」
 それこそというのだ。
「思わなかったわ」
「あの事件以降か?」
「そうかも知れないわ」
 自分でも否定しなかった、このことは。
「気持ちがほっとして」
「それで勉強にもな」
「身が入って」
「成績が上がったのかもな」
「それもあるのね」
「正直ほっとしてるだろ」
「ええ」
 その通りだとだ、優花も答えた。二人は坂道を歩きつつ今も海を見ている。長崎の海は今も澄んでいる。
「それはね」
「そうだよな、やっぱり」
「まだ警戒してるけれど」
「それでもか」
「あの人達がいなくなって」
「難を逃れられて」
「そうなってるわ」
 こう龍馬に話した。
「それでお家にいてもね」
「予習復習に身が入って」
「授業もよく聞けるわ」
「それだけ充実してきてるんだな」
「そうね」
 危機が去り気持ちが落ち着いてだ。
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