第八幕その十一
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「そうなってきたわ」
「ノーム王が妖魔達と一緒に攻めようとしてきたり」
「オズマが当然いなくなったり」
「色々あったわね」
「これまでね、けれどね」
「今回はこの国だけのことだから」
「まだね」
そうしたオズの国全体に関わることではないからというのです。
「これだけの心配で済むのかも」
「そうよね」
「この国のことも心配だけれど」
「オズの国全体となると」
「もっともっとよ」
それこそというのです。
「それもそ皆が頑張らないとね」
「そうなっているし」
「またそういうことになったら」
その時はというのです。
「そうなるわ」
「そういうことね」
「この国で起こることがこの国だけなら」
「本当に遥かにましね」
「アンもそう思うでしょ」
「私はウーガブーの国の王女でね」
そしてというのです。
「同時にオズの国の住人よ」
「そうよね」
「オズの国なくしてウーガブーの国はないわ」
言うまでもなくです、ウーガブーの国がオズの国の中にあるからです。もっと言えばウーガブーの国はオズの国の中のウィンキーの国にあります。
「絶対に」
「そういうことね」
「私にとってはどちらも大事だけれど」
ウーガブーの国もオズの国もです。
「ウーガブーの国だけのことならね」
「まだね」
「ずっと気が楽よ、オズの国に何かあれば」
その時はといいますと。
「ウーガブーの国だけが無事でも」
「若しそうでもね」
「何の意味もないわ」
ウーガブーの国だけが残ってもというのです。
「それだけじゃね」
「そうよね」
「ええ、だからね」
「今回はね」
「まだ気が楽よ」
「悪いことでもなさそうだし」
「はっきりしないことは不安だけれど」
このことは確かにそうです、アンにとっては。
「けれどね」
「ウーガブーの国だけのことなら」
「まだ何とか出来るわ、むしろね」
「何とかしないと」
「いけないわ」
アンは動いています、そうしつつ目の光はしっかりとしています。
「絶対に」
「何があってもね」
「それこそね、それとね」
「それと?」
「いえ、ティータイムにはね」
午前のその時にはというのです。
「さっきノームの使者さんから貰ったね」
「あの林檎をなの」
「頂きたいけれど」
「いいわね、ノームの人達の林檎もね」
「これが美味しいのよね」
「そうなのよね」
「だからね」
大好物の林檎だからこそです、アンも微笑んでいます。
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