零部
一章
幻霊桜ノ鬼姫
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少年は般若のお面を付けた少女を街中探しまわるが見つからずにただ時が過ぎていくだけでもう日も暮れていた
「はぁはぁ・・・あの娘何処行ったんだろ」
その時だったこのイズモの象徴とも言われる巨大な桜の木「幻霊桜」の方から歌声が聞こえてきたので少年は幻霊桜に近寄った
「なんて・・・綺麗な歌声だ・・・でも誰もいないし」
少年は幻霊桜の木の周りをぐるっと1周するも誰も居なかっただが
「儚い命が散る頃に♪・・・誰」
幻霊桜の木の上に座っていたのは少年が探していた般若のお面を付けた少女だった
「あの・・・君は『狂乱の鬼姫』って言われてる娘だよね」
般若のお面を付けた少女は番傘に仕込んでいた刀を引き抜き幻霊桜から少年を見下ろした
「貴方には関係ない・・・それにその名を知っているって事は私を傷つけにきた人ね・・・だから私が傷付けられる前に貴方を殺す」
彼女は幻霊桜から飛び降りた際に見えたのは
彼女の目だった月の光に照らされサファイアの宝石の様に輝いていたのを見て少年は魅力された
「綺麗・・・・・・痛」
少年の顔に深い切り傷が付けられそこから血がツーーと流れ出たのだ
「痛い?・・・私が受けた心の傷に比べたらそんなもの・・・」
少女が握っていた刀がカタカタと音をたてながら震えていたのだ
「どうしたの・・・嫌な事思い出させちゃった?」
カランカラン
彼女は握っていた刀を地面に落とし膝をついて泣き出した
「うううう・・・お姉ちゃん・・・ねぇ、お姉ちゃんを返してよ・・・凜々蝶お姉ちゃんを返してよ」
彼女はそう叫びながら少年の胸ぐらを掴み叫んだが少年は何も答える事ができなかった
「私は・・・お姉ちゃんと一緒に居たかっただけなのに・・・桜餅を一緒に食べたかっただけなのに・・・え/////」
少年は何故か少女をギュッと抱きしめていたのだ
「離してください・・・貴方も私を殺すのね」
少女は震えながら少年を睨めつけた、だがその瞳には涙が溜まっていたのだ
「僕は君を殺さない・・・だから安心して泣いて良いんだよ」
彼女は「殺さない」と聞いた瞬間安心したみたいで少年の腕の中で泣き叫んでいたその時だった
「良くやったぞ・・・少年・・・君をつけていて正解だったよ」
謎の男達が幻霊桜を囲むようにいきなり現れたのだ
「貴方達は誰ですか」
その時だった少年の腕を振りぼくかのように少女は暴れだしたのだ
「離して・・・貴方も・・・やっぱり私をこの男達に渡すのね・・・一瞬でも信じたいと思った私がバカでした・・・皆死んじゃえばいいのに」
少女はまた仕込み刀を拾い上げ逆手で仕込み刀を持ち少年に斬りかかった
「やめて・・・僕は君を
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