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さくらの花舞うときに
ふたりの神様
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たいのよね。もうこうなったら、一緒にいく?ホントは逃げてほしいんだけど…」



「いいの!?」



ぱあっと彼の顔が明るくなる。わ、かわいい。思わず頭をナデナデするとふわりと何かが舞い散った。



「え…なに花びら?屋内なのに?」



上を見てもあるのは質素な天井だけ。



ナゾだ。



まぁいっか、とそんなことをしている場合じゃないと思い直す。



「あんたは…国広って言われてたかしら?あんたもくる?」



「あんたがいくのなら」



「そりゃあ…もちろん、あたしは戻るわよ。あんな非人道的なこと許しちゃおけないし…待って。あんた達神様だっけ。てことは捕まってるのも神様なのよね?助けるに当たって…あんた達が悪い神様じゃないって証明してほしいところだけど…まぁそれはいいや」



「なぜだ?俺たちが悪い神で、あんたを騙して仲間を助け出そうとしているかもしれないのに?」



あたしは至極真面目な顔で言った。



「なぜと言われれば理由はひとつ。カンよ」



「カン?」



「カン?」



ふはっと笑い声が漏れた。



国広が我慢できないと言うように吹き出した。それを見た清光が呆然とする。なんなら国広自身も笑いを引っ込め直後驚いたように口を押さえる。



一拍おいてから、清光は泣き出す直前みたいな顔で、歪に笑みをかたちどった。



「ふへっ、へ、へへへへへ」



「え、なに清光こわい」



「もう今だけは怖くてもなんでもいい!可愛くなくていい!すごい!あんたすごいよ!出してくれてありがとう。俺たちを顕現してくれてありがとう!こうやって、誰かと会話することも、笑うなんてことも、もう絶対ないだろうって諦めてた。きっと戦いが終わるまで俺たちはただあそこに『ある』ためだけに在って、目の前を通りすぎる数えきれないほどの審神者達を見送って、そして全て終わったら刀解されるんだって思ってた。なのに、なのに!」



感極まった清光にぎゅっとすがりつかれる。わけがわからないながらもとりあえず背中をぽんぽんとする。すると清光がうって変わった圧し殺した声で呟く。



「俺はあんたの刀になりたいな…。俺をあんたの刀にして、主」



「んっんっんっん??んん???刀?主?ちょっと待って!」



慌てて体を離せば、きゅるんとした顔の清光があたしを見る。う!…っ。



「ダメなの?俺、捨てられちゃう?」



「いやいやダメってことではないけど…」



「えっ、じゃあ、いいの?ありがとう!主が審神者になりたくないな
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