ふたりの神様
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「えっ待ってあんたたちが神様ならなんであんなとこに閉じ込められてたの?封印?ならまさか荒御霊…」
「違う!俺たちは『見本』だから…」
「見本?」
あーもうわけがわからない!
「あんた。審神者のこと、刀剣男子のこと。どれだけ知ってるんだ?」
「とうけんだんし?全然知らないわよ!だから!あたしは!ただの姫で!なんか連れてこられちゃっただけで!神職関連のことなんて知るわけもないでしょおおおが!」
あたしはキレて吠えた。元から気の長いほうじゃない。
「あーもう、とりあえずいいわ!面倒くさいことはいい!今大事なことは、あたし達が追われてて、まだ助けなきゃいけない人がいるってこと。それだけ。つまり、あんた達は逃げて、あたしは戻る。それでいいわね?ハイ解決。ほら、じゃあね!達者で暮らすのよ!」
「えっ!?なに言ってんの?なにもよくないんだけど!」
「おい待て!」
二人が引き留めるが構ったものじゃない。これ以上なる気もない審神者話されて時間くって二人が逃げ切れなくなっても嫌だし、もし万が一あたしが捕まった場合でも、前田の姫って言えばなんとかなるでしょ。流石に天下の前田の姫に審神者兼任させるとか言われないはず。
あれ?てかこれあたし捕まっても大丈夫じゃない?いやでもこの二人逃がしてて追われる理由自分で作ってるしな〜やっぱりだめか〜。
「待ってって言ってるでしょ!」
考えながらズンズン進んでたら、突如腕を引かれてつんのめる。
あたしの二の腕に絡むのは鮮やかな爪紅が塗られた指だ。
「どこにみんながいるかわかるの?」
「探す。もしくは場所だけ教えてくれる?」
「はぁ?なんでっ」
その顔がイラッとした怒りに染まる。切れ長の目が、尚細く引き絞られる。あれ、今気づいたけどこの子目も赤い。キレイ〜。
「なんでそうやって一人で行こうとするの?どっちかって言うと俺たちの問題じゃん!あんたの方が部外者だ。関係ないじゃん!俺たち逃がして自分だけ戻るとかバカじゃないの!?あんたが政府に捕まったらどうなるかわかってんの!あいつらそんなに甘くないよ!」
「加州清光!」
鋭い声がとんだ。
清光と呼ばれた方は我に返ったように唇をかみ、ふいと視線をそらす。
「…ごめん…部外者とか…バカとか…言い過ぎた…」
「いいわよ別に。感謝してもらおうと思ってやった訳じゃないし。それに心配してくれたのよね。清光?あんたの気持ちはわかった。仲間を助け
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