アージェント 〜時の凍りし世界〜
第一章 《凍てつく白銀の大地》
不穏な会敵
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せてもらう。」
「…………どゆこと?」
ミミには理解できなかったが暁人にはしっかりとした作戦があった。管理局のエース達が彼の想像通りの性格であるならば、絶対に引っ掛かるであろう策が。
「……そろそろだな。後はいつも通りに。……分かってるとは思うが俺が万が一捕まるような事があれば……」
「……うん。その時には、氷雪ちゃんとスノウスフィアと一緒に逃げるよ。……何者からも守ってみせる。」
決意の籠った瞳で主人に答えるミミ。
「……まあ、あくまで備えだ。だが、頼んだ。」
そう言って暁人は雪の中一人、飛んだ。
「《ハボクック》!」
〈Aye sir.《Snowstorm》〉
暁人のデバイス、ハボクックが吹雪の名を冠する砲撃魔法を放つ。狙い違わずLS級次元航行艦アースラの左舷艦尾に直撃、艦を揺らす。
「どうだ?」
「No problem.Confirm formation of breakthrough.」
「よし……侵入るぞ。索敵とナビゲートを。」
「Aye sir.」
外装に開けた穴から内部に侵入。しかし、
「……これは。」
〈You have no luck.〉
「貴様……何者だ!」
暁人が穴を開けたそこは、よりにもよって武装隊の詰め所だった。
20人近い魔導師達が一斉にデバイスを構え、戦闘態勢をとる。
「強奪犯か……こんなところに飛び込んでくるとは……正気か?」
「まさか、運が無いだけだ。」
尤も、と暁人は心の中で続ける。
(運がないのはどっちだか、な?)
「……ハボクック。」
〈《Diamond dust》〉
「なのは!私が前衛をやるからサポートして!」
「うん!……本当に来たね。」
なのはがポツリと呟く。それはフェイトも鈍感だった。来るとは聞いていた。予測も対策もしていた。それでも、まさか艦にまで攻撃はしてこないだろう。そんな思いがどこかにあったのだ。
「……考えるのは後にしよう。今は犯人を捕まえなきゃ。」
「フェイトちゃん……うん、そうだね。」
視線を交わす二人。この二人の間ではそれで十分であった。
〈The targeted magical reaction is approaching.20 seconds after touching.〉
「ありがとう、レイジングハート。」
長年の相棒に礼を言いつつ、魔力弾を展開して侵入
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