ガンダムW
1648話
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来た事だ。
このD-120コロニーでそのような真似が出来ない理由としては、環境の違いがある。
生身で宇宙空間に出ても平気な俺と違い、普通の人間は生身で宇宙空間に出るような真似は出来ない。
だからこそ、模擬戦を行う度に機体のチェックは厳重に行わなければならない。
また、何よりも問題なのは、現在は膠着状態ではあるが、あくまでも内乱の最中だという事だ。
つまり、体力ギリギリになるまで訓練を行った時にOZやバートン財団が攻めてくるような事になったらどうするか。
正直なところ、攻めるという意味ではシャドウミラーがいれば安全だが、防衛戦という意味ではシャドウミラーは苦手だ。
これは、ホワイトスターの方に残してきた方もそうだが、少数精鋭であるが故のジレンマと言ってもいい。
あらゆる場所から同時に攻撃された場合、数が少ないが故に防御するのが難しくなってしまう。
……まぁ、ホワイトスターの方ではメギロートやイルメヤ、バッタのような無人兵器も多いんだが。
ともあれ、今のこっちでは包囲するようにこのD-120コロニーに攻めてこられるような事があった場合、シャドウミラーだけで守り切るのは難しい。
そんな訳で、連合軍の存在は必須になる訳だ。
それが原因で十分な訓練が出来ないというのは、何だか間が抜けているような気がしないでもないが。
「そう言われると、こちらとしては何も言えないんですけどね。……それより、アクセル代表のトールギスというのは、全てのMSの雛形となった機体だという話を聞いたんですが、それは本当ですか?」
唐突に話を逸らすな。
本当にトールギスについて気になったのか、それともシルビアの前で連合宇宙軍の駄目なところを指摘されるのを避けたかったのか。
理由は分からないが……ともあれ、ここはその話に乗ってやろう。
「ああ、そうだ。トールギスはプロトタイプ・リーオーとも呼ばれている。実際、トールギスの廉価版……いや、これだと少し言葉が悪いか。量産型がリーオーだしな」
トールギスの頭部を覆っているヘルメットのようなパーツを外せば、そこにリーオーにそっくりな顔がある。
それを見れば、間違いなくトールギスがリーオーとの間に開発上の系譜があると理解出来るだろう。
リーオーは、連合宇宙軍の中でも主力MSだ。
それだけにギンターもトールギスとの関係が気になったのかもな。
そんな風に、何をするでもなく話をしながらゆっくりとした時間を過ごしていると……不意に、部屋の通信装置が音を鳴らし、着信を知らせる。
何だ?
「あ、私が」
誰かが立ち上がるよりも前に、真っ先にシルビアが立ち上がり、通信機に向かう。
何だかんだと、こういうところでは気が利くんだよな。
だからこそ、連合軍の軍
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