第十一話:転校生と殺人鬼3
[4/4]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
ったラシャの前に一人の少女が現れた。銀髪のロングヘアーに怜悧な眼帯がトレードマークのナイフを思わせる少女がそこに居た。ラシャは噂の転校生、ラウラ・ボーデヴィッヒだと確信した。
「君は、ラウラ・ボーデヴィッヒ君かな?織斑先生が君を…」
「教官はおられるか?」
ラシャの言葉を遮ってラウラは尋ねて来た。その声色は想像以上に冷たく、ラシャに対する敵意が容易に感じられた。
「いいえ、入れ違いですよ。今すぐ追いかければ……」
そこでラシャは何も言えなくなった。突如、ラウラの身体が光に包まれ、歪な黒鉄の巨人と化したからだ。
「編田羅赦は貴様で合ってるな?」
ラシャは数瞬思考が停止したが、何とか応答する。
「俺がそうですが何か?」
瞬間、ラウラの表情に険しさが増した。それは明確な殺意となって彼女の筋肉を動かし、鋼鉄の豪腕をラシャに向けて振り下ろした。
「っうおおおおおおお!?」
結論から書くと、ラシャは死ななかった。表情から只ならぬ殺意を読み取ったラシャの身体は真っ先に回避運動を取り、どうにか絶命を免れていた。ラウラのISは武道場の床を見事にぶち抜き、奈落のような大穴を開けていた。
「編田羅赦、教官のアキレス腱……いや、背中の葉っぱよ。教官を完璧な存在にするために死んでもらう」
眼前のドイツ代表候補生にして、黒兎隊「シュヴァルツェア・ハーゼ」隊長。ラウラ・ボーデヴィッヒ少佐は確かにそう言い放った。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ