第113話 少年は一計やらかすようです
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その細腕に持ち上げられたラカンさんを見つける。
奥を盗み見れば、後の三人も拘束はされていないけれど、倒れて動かない。
戻って来たのにこっちにこない時点で、可能性があるとは思っていた。
でも、これで、"覚悟するしかなくなった"。なら、僕は・・・!
「まだ諦めていないのか?頼みの綱にしていた"紅き翼"も"大魔導士"も
全員こちらの手に落ち、援軍も無い。対してこちらは最高戦力が揃い踏みだ。
まさか、今更帰りたいと謝るか?それはそれで面白いから良いがな。」
「彼等を転移させたら、その消費魔力で計画が頓挫してしまうよ。
まぁそんな事は彼等も分かっているからこんな凶行に走っているんだろうけれど――」
今まさに彼等を打倒する方法を考えていると、まさかの情報が舞い込んだ。
真偽も真意も掴めずポカンとしていたら、したり顔のフェイトと眼が合った。
表情を見せない彼が、驚愕・焦り・端・諦観と百面相した所で、さっき言ったことが
本当だと確信する。
「……………まぁドジっ子フェイたんは今更だからどうでも良い。
結局やる事は変わらない、だろう?」
嗤い、愁磨さんが木のような剣を出現させる。
皆は警戒して緊張するけれど・・・まだだ。今動いても逃げられる可能性すらない。
「でもこのままやってもただの苛めよぉ?」
「うーん……なら五分間待ってやろう!俺はどっかの大佐より優しからな。
その間、俺への攻撃は自由だがその他への攻撃は無しだ。無論その間はあいつ等にも
手を出させん。さぁ好きにしてみs「"解放"!!」
ドンッ!!
言質を取った瞬間、一秒でも無駄にしてなるものかと動く。
ミスは出来ない。勘違いをするな。倒す事より、現状を打破する事を考えるんだ。
五分じゃここの魔法陣を起動して上へもたどり着けない。
四人を助けて体勢を立て直し、時間内に散り散りになった皆さんを救出出来れば最上。
「"ラステル・マスキル・マギステル! 『二重詠唱』!!
契約に従い我に従え高殿の王 来たれ 巨神を滅ぼす燃ゆる立つ雷霆!百重千重と重なりて
走れよ稲妻!!『千の雷』『固定』『双腕掌握』!!」
まずは彼等と最低限渡り合う為に『雷天双壮』を発動する。
愁磨さんは腕を組んでふんふんと頷いてるし、ノワールさんはラカンさんをつついているし、
アリアさんは舟を漕ぎ始めており、フェイト達は直立不動・・・。
どうやら本当に邪魔をする気はないようだ。なら、僕の思い通りに
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