第8話
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【ベアーマン】がいる。次のターン、もう一度【ジャイアントレーナー】が出て来る。そして【アージェント・カオス・フォース】はランク5以上のモンスターが特殊召喚された時、墓地から手札に加えることが出来る。必勝コンボは既に崩れた。さあ、どうする徳松さん、いや、エンジョイ長次郎!!」
「うるせぇ!!その名は捨てたんだ!!それに必勝コンボはまだ生きている!!」
「いいや、デュエルに必勝なんてものはない。あるのは面倒くさいだけだ。どれだけ強力なモンスターだろうと、どれだけ強固なロックだろうと、どれだけ殺意の高いバーンだろうと、どれだけ緻密なコンボだろうと、やぶれないものものなんてない!!それがデュエルだ!!思い出せ、アンタにだってそんな思いがあったはずだ!!例え負け続けようとも、勝ち続けようとも、デュエルは楽しいものなんだってことを!!エンジョイ長次郎の名から分かる。昔のオレとは違ってアンタは誰よりも楽しんでいたはずだ!!」
「昔の、お前さん?」
「オレがこの街からずっと遠くの街でプロだった頃、オレは『帝王』の二つ名で呼ばれていた。強力なモンスターの連続召喚で徹底的に相手を叩き潰すスタイル。しかも、基本は2軍デッキでそれを行い、2軍デッキでは対処できないと感じた相手には1軍デッキを使って徹底的に相手を叩き潰してきた。そんなオレにファンは付かなかったよ。試合の度にブーイングなんて当たり前だ。だが、そんなことはどうでも良かった。オレは相手を叩きのめせればそれでよかった。デュエルを楽しんでるんじゃない。相手を叩きのめすのが楽しかったんだ。デュエルモンスターズを始めた頃は、ただただデュエルすることが楽しかったはずなのにな」
今だからこそ思い出せるようになった。あのまま『帝王』をやっていれば、今でも暴力的なデュエルしかできなかっただろう。
「そんなオレにデュエルの楽しさを思い出させてくれた人がいた。その人に負けてオレはプロを辞めた。そしてその人に弟子入りした。『帝王』の二つ名を捨て、今じゃあ遊勝塾の熱血講師、柊修造だ。エンジョイ長次郎、アンタだってまだやり直せる。聞こえないか、あの音が、声が」
収容所中から徳松さんのデュエルを見せろと看守にカードを渡す声と、この部屋まで走ってくる音。そして、先頭の者が柵の前にまでやってきた。
「やった、まだ終わってねぇぞ」
「徳松さん、待ってました」
「こりゃたまんねえな」
「これだけの観客が集まったんだ。もっと熱く盛り上げよう!!」
「うるせえ!!オレのターン」
ターンを宣言してからも中々ドローをしない。だが、ドローを促すように観客達が長次郎コールを行う。そして、とうとうドローする。
「エンジョイ!!」
「「「しびれる〜」」」
「来たぜ、魔法カード【超
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