重なり合う咆哮
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かりでゴコウやダイバに負けて泣きじゃくっていた自分とすごく良く似ているとジェムは確信する。
「ふん、メガメタグロスか……だが、今のお前には過ぎた力だ。我が竜の前にひれ伏させてやろう」
「……ドラコさん、ちょっと黙ってて」
「ん……?」
そこでジェムは意を決して口を割り込んだ。霧の晴れた視界で、ドラコをオッドアイが射抜く。ドラコはにやりと笑みを浮かべて黙った。
「ダイバ君、さっきは本当にごめんね。別にダイバ君のことを馬鹿にしたり弱いなんて言うつもりなんて全然ないよ。今でも私よりずっと強いと思ってる」
「……」
「大丈夫、ダイバ君ならドラコさんにだってダイバ君のお父様にだって勝てるよ。でもその為に……私たちに、サポートさせてくれないかしら?」
「………………勝手にすれば」
「うん、ありがとう!」
ダイバは相変わらずジェムの方を見ない。帽子もフードも腕で抑え、顔を隠している。それでもジェムはダイバに笑いかけた。見てくれなくても、心を伝えられるように。
(ダイバ君は今お父様が危ないかもしれなかったり、強い敵と会って、心が少し弱ってる……ここに来たばかりの私みたいに。だったら、私が色んな人にそうしてもらったみたいに今度は私が、ダイバ君を助けてみせる!!)
作戦通りに言うことを聞くのではなく、ダイバの仲間として自分の意思で支える。それを決意し、強大なドラゴンに立ち向かう――
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