第十話:転校生と殺人鬼2
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からして濃厚でしょう。転校早々織斑一夏に暴力行為を働いたのも頷けます」
十蔵の言葉に、ラシャの瞳の色が変わった。
「聞き捨てなりませんね、一介の少佐にあるまじき行為です。軍属なのかどうかも怪しいものだ」
十蔵は今にもナイフを抜き放ちそうなラシャを片手で制すと続けた。
「ISを取り扱う部隊はワンマンプレイが基本だと伺っています。チームプレイを敢行するにも如何せんモノが少ないから出来ない様ですね。少なくともISの操縦技術や総合的な戦闘能力においてはトップクラスですね」
十蔵は頭を痛めつつ、再度ラウラ・ボーデヴィッヒの資料に目を通した。
「まあ、軍属ゆえに一般市民には手を上げないと信じたいのですが…早速例外が出来てしまいましたからねえ…まあ代表候補生というものは国家が威信をかけて送り出してくるもの、昨今の代表候補生が実力偏重になっている傾向は否めませんが、最低限の礼儀作法は弁えているでしょう」
「入学初日に堂々と人種差別宣言をしでかした代表候補生が居たと聞いてますが?」
ラシャのツッコミに、十蔵の顔色が益々悪くなったように見えた。
「時々思うんですよ、此処は問題児の左遷先か流刑地か何かじゃないのかって」
「貴方は少なくとも問題児ではないでしょう。第一そういう歳でも無いですし」
「褒め言葉として今は受け取っておきましょう。ああ胃が痛くなってきた……」
この度の招集は、シャルル・デュノアをメインに監視をしていくという点で話がまとまり、解散となった。ラシャには日々の業務の傍ら、織斑一夏とシャルル・デュノアの護衛と監視をメインに続行するという流れになり、ラウラ・ボーデヴィッヒについては大きな問題行動を起こすまで一旦保留という結論に落ち着いた。
しかし、この判断は後に大きな事件の火口となってしまい、編田羅赦の生命を大いに脅かす大事件に発展してしまうことになるなど、だれも予想していなかった。
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