第6部 贖罪の炎宝石
第4章 カリーヌの実力
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して、公爵が口を開いた。
「そうね。エレオノール、従者に水の秘薬を持ってくるように伝えてくれるかしら?」
「私が?…わかりました」
エレオノールは一瞬不服を訴えたが、直ぐに従う意向を見せた。
「さて、ウルキオラ、ルイズ」
公爵が2人の名を呼んだ。
「は、はい。」
ルイズは唐突で言葉を詰まらせた。
相変わらずウルキオラは無反応である。
「3時間後、もう一度ダイニングルームへ顔を出せ」
「なぜ?」
ウルキオラが疑問が投げかけた。
「昼食も兼ねた見送りだ。何か不服か?」
面倒だと思ったが、丁度霊力を消費したウルキオラにとって、食事は好都合であった。
「いいだろう」
ウルキオラの同意を得た公爵は、ルイズに視線を向けた。
「ルイズ。お前もいいな?」
「はい、父様」
それと同時に、何人かの従者が城から駆けてきた。
従者達は負傷したカリーヌを気遣いながら、城の中へと向かっていく。
ルイズと公爵も後に続いた。
カトレアは腰から杖を出し、庭園に向けて振った。
ウルキオラは、庭園を見渡した。
そこは、先ほどまでの庭園の荒れようが嘘のように、燦爛とした景色が広がっていた。
その様子を見たウルキオラは、少しばかり目を見開き、「俺には不可能な類のものだな」と思いながら、庭園を後にした。
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