第6部 贖罪の炎宝石
第4章 カリーヌの実力
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は許しません、エレオノール」
カリーヌの言葉に、エレオノールは何も言い返せなかった。
「これだけの実力があれば、問題ないでしょう。単体で私より強いメイジなどそうはいません。それに……」
カリーヌは微笑しながらウルキオラに言い放った。
「ルイズを守れぬほど、無能ではないでしょう?」
「ああ、ルイズが自爆でもしない限りな」
ウルキオラがカリーヌの問いに答える。
「ちょっと、あんたそれどういう意味よ!!」
ルイズはウルキオラの言葉に激昂したが、それがウルキオラに届くことはなかった。
ウルキオラはルイズを無視して思い出したかのように口を開いた。
「カリーヌ…だったか?」
突然名前を呼ばれたカリーヌは目を見開いた。
「あら、なんでしょう?」
「お前は、俺の響転による攻撃を避けたが、あれは反応して避けた訳ではないだろう?」
カリーヌは少し驚いた表情を見せた。
「どうしてそう思うのです?」
「お前が俺の響転に本当の意味で反応できていたならば、もっと早くに避ける行動を取れたはずだ。だが、お前が反応を示したのは俺がお前に近づいてから…」
カリーヌは言葉を発することなく、ウルキオラを見据えた。
「お前は、自分自身の周りに風を展開させ、その風の変化で俺の響転を見切っていた。つまり、俺がお前に近づくことで、お前の周りの風が押され、変化し、それを感じ取って反応していた。いわば、間接的な反応というやつだ…違う?」
カリーヌはそれを聞いて微笑した。
「ふふ、その通りですわ。風をまとっていなければ、反応できなかったでしょうね」
「やはりな」
カリーヌの言葉を聞いて、ウルキオラは納得した。
「風の魔法にそんな使い方が…」
ここでルイズが口を開いた。
「魔法は使いかた次第よ。あ、ついでだから私からも一つ質問いいかしら?」
カリーヌはルイズの言葉に返答をし、ウルキオラに質問を投げかけた。
「私のカッタートルネードをかき消したあの魔法…あれはなんという魔法かしら?」
「『王虚の閃光(グラン・レイ・セロ)』だ」
ウルキオラは単調に答えた。
「そう…王虚の閃光ね…」
「何だ?」
ウルキオラはなぜカリーヌがわざわざ質問してきたのか理解に苦しんだ。
「いえ、ただ、私の最強の魔法を破った魔法の名前を知りたかっただけよ」
「悲観的だな。俺が見る限り、互角かそれ以上だ」
ウルキオラは純粋にカリーヌの魔法を認めていた。
「あら、それは嬉しいわね」
「まあ、積もる話もあるだろうが、後は家内で話したらどうだ?カリーヌは怪我の治療もしなくてはならんだろう?」
ウルキオラとカリーヌの話を遮るように
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