第6部 贖罪の炎宝石
第4章 カリーヌの実力
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霊圧…魔力を解放したようですわ!」
現状をいち早く察したルイズが皆に伝えるように声を張り上げて言った。
「くっ…なんという圧迫感…魔法を使用したのではないのか!?」
公爵は、この圧迫感が単なる魔力の解放だとは信じられなかった。
「いえ…魔法は発動しておりませんわ…父様」
ルイズはそういうと、母様に目を向けた。
さすがのカリーヌもこの魔力には驚いているようであった。
「母様!!」
ルイズの声が耳に届いたカリーヌは、ルイズの姿を横目で捉えた。
「お気を付けください!…この状態のウルキオラは今までのウルキオラとは違います!」
ルイズはウルキオラの変化を必死に伝えようとした。
カリーヌは、その言葉を受け取り、改めてウルキオラに意識を向ける。
「そんなこと…言われなくともわかりますわ」
カリーヌは杖を握りなおし、ウルキオラの攻撃を見定めようとしていた。
しかし、それとは反してカリーヌの視界からウルキオラの姿が消えた。
カリーヌは驚愕した。
だが、それと同時に、自分の上方の風に変化があることを察した。
上を向く。
すると、ウルキオラが斬魄刀を振り下ろす姿があった。
カリーヌは即座に後方へと身を翻した。
しかし、ウルキオラの斬撃を完璧に躱すことができず、右肩に軽く切り傷を負った。
ウルキラオの斬魄刀がカリーヌの右肩を掠め、地面へと落ちていった。
砂ぼこりが巻き上がり、それに便乗するようにカリーヌはさらに後方へと移動し、ウルキオラと距離を取った。
と同時に、ウルキオラがいるであろう砂ぼこりが発生しているところに向けて、エアカッターを放った。
エアカッターは砂ぼこりを切り裂く途中で二股に分かれ、空へと消えていった。
カリーヌは、何が起こったのかを一瞬で理解した。
砂ぼこりが巻き起こっていた場所には、はっきりとウルキオラの姿が映っていた。
カリーヌは、今度こそ見失うまいと、目をギリッと細めた。
しかし、それとは裏腹にウルキオラはいつもの調子で突っ立っている。
「驚いたな…今のを躱すとは」
ウルキオラが小さく呟いた。
「それはこちらのセリフですわ。まさかここまで速度が上昇するとは思いませんでした…それに、今のは躱せませんでしたわ。」
カリーヌは皮肉っぽく言葉を放った。
ウルキオラはカリーヌの言葉を聴き、カリーヌの右肩の傷を見ていった。
「俺はお前の右肩から左腹部を切り裂くように刀を振った。その程度はあたった内に…」
そいういと、またしてもウルキオラの姿が消えた。
カリーヌはまたしてもウルキオラを見失った。
だが、それを認識する前に、カリーヌは右腹部に何かが当たる
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