第四章
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」
「御前さえよかったらな。それにな」
「それになのね」
「御前のこと嫌いじゃないからな」
自分の隣にいる真子に顔を向けての言葉だった。
「そんなことはないからな」
「そうなの。それは私もよ」
「御前もかよ」
「そう。嫌いじゃないから」
真子の方も自由に対して言う。
「だからこれからもね」
「キスしたりとかか」
「あんたさえよかったらね」
「じゃあ。お互いにそうならな」
「ええ、そういうことでね」
二人で話して。そのうえで。
二人はまたキスをした。弁当を食べている間に。それが終わってから自由は困った顔になって言った。
「御前魚臭いぞ」
「御免、鰯食べたから。けれど」
「俺もだっていうんだな」
「何かかさかさしてるけれど」
「メロンパン食ってるからな」
そのせいだとだ。自分と同じ顔になっている真子に告げた。
「そうなるよな」
「そうなのね。何かね」
「ああ、今日のキスはな」
「甘い味じゃなかったわね」
二人で苦笑いになって話したのだった。
こうしたことが重なってだ。そのうちだ。
周りの誰もが言うようになっていた。二人が付き合っていると。それで部活でもだ。やはり後輩達が彼等に対してこう言ったのである。
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