暁 〜小説投稿サイト〜
吸血姫はアホ可愛い!・ω・`)
39話「ロリへの愛は世界を救うか?J〜ドナルド先輩の電話〜」
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うか。ひらがな、カタカナは読める娘だった。そこまで可哀想な娘ではなかったな……。俺は軽く会釈した後に、通信ボタンを押した。
スピーカーから流れるのは――人生に疲れ切った男の声である。

『やぁ、トモヤ君。大変な事になったね。』

「ドナルド先輩……率直に聞きますが……先輩は……バグダインの手先ですか?」

『答えはノーだよ。あの暗号文が偽造だと思ったかい?違うね、あれは本物さ』

「じゃ質問を変えます……仮に黒幕がブラドさんだとすると……先輩はブラドさんとは無関係なんですか?」

『そんな訳がないだろう?僕は黒さ。どんなインクを使っても真っ黒クロスケさ。君と出会う前から僕は頭のネジが逝かれているよ。僕は人類の裏切り者なんだ。
冷静に考えれば……君なら理解できたと思うけどね』

ドナルド先輩の冷たい返答を聞いて――俺の中でバラバラだったピースが一つに纏まってしまった。そうだ。よくよく考えてみれば――最初から全部可笑しい人物だ。
思い出せ、数年前の事を――

〜〜
人生にやさぐれて絶望したサラリーマンのような男……ドナルド先輩と出会ったのは、俺が11歳くらいの年齢だったと思う。
その頃、先輩は冒険者支援学校で魔道学の講師をやっていて、とっても嫌そうな顔を全く隠さず、授業をやって生徒たちからは大不評だった。
昼休みになる度に『こんなクソガキどもに魔道教えるの面倒臭い』『ちょっと昼寝してくる』とセリフを吐いて、どっかにトンズラして授業をサボった事もある不良講師だ。
人生が面倒臭い、生きるのも面倒臭い、魔物を狩るのも生活のために渋々やっていて、とっても生きるのが不器用な人なのだが……最悪すぎる第一印象を覆すくらいに、魔道に関する知識が凄い男なのである。

『敵対陣営である魔族から学んだとしか思えないくらいに、適当に話す内容が高度すぎて、生徒のほとんどが魔道の道をやめちゃうくらい、素人置いてけぼりの超上級者向け授業をやっていた』

……講師には全く向いてないから、すぐにクビになったそうだが。本に載っていない理論なども、面倒臭そうに話していた彼の事を、俺はよく覚えている。
〜〜

……ドナルド先輩の魔導への異常な知識。それは魔族から直接学んだ代物だった……つまり、そういう事なのだ。とっくの昔に彼は人類を裏切っていて、何もかも手遅れだったのかもしれない……。
いや、まだ止められる可能性が僅かに残っている。俺は恩師を殺したくないのだ。

「先輩は……今、どこにいます?」

『さぁ?どこだろうね?トモヤ君はどこだと思う?』

「……遮断装置のすぐ近くですか?」

『おお、正解だ。魔物の大侵攻が陽動だと薄らと気づいたようだね?正解した褒美にヒントをあげよう。今回の連続爆弾テロ騒ぎは僕がやっていた。バグダイン
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