36話「ロリへの愛は世界を救うか?G〜通じない電話〜」
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をやるだけだ。ちょっと手を離すだけで事故る速度だから、白真珠は俺の携帯で、繋がるまでドナルド先輩に電話をかけてくれ。さすがにこの状況で片腕運転は不味い」
そう言って、俺は魔力対策を施した携帯端末を白真珠に渡した。
小さな手で受け取った白真珠はボタンをポチポチと押して、俺の電話帳を見て調べているようである。
「良かった……女性の知り合いが少なそう……」と、俺のプライバシーを暴きたてて安心していた。その調子でドナルド先輩の電話番号を探し当て、電話ボタンを押す。
「あれ……なんか……通話できませんよ……?」
『回線に莫大な負荷がかかっています。しばらくの間、電話をお控えください……安い商品を買うならカグヤ一万円ショップ!一万円ショップにようこそ!』
女性のアナウンスの後に、CMの音が流れた。これは酷い……。
「何が起こっているのか知らんが……悪徳都市や国連軍の基地で何か凄い騒動でも起きたのか……?というか、逆効果すぎるだろ……このCM。客が来るどころかクレーマーが大量に到来するぞ……」
「あ、あの、さっきラジオで警察がお祖父様の事務所を襲撃したって言ってましたけど……アジトで見つけた書類って……凄い証拠品になるんですか?」
「一応……あれを偽造された代物だとしよう。そういう場合の事を考えると、すぐにブラドさんが逮捕されても有罪になるとは限らないが……悪徳都市では腐った人脈と金が物を言う。
バグダインの手下みたいな奴らが、今頃、ブラドさんを捕まえようと躍起になっているはずだ。そういう奴らの手に渡った場合……無事には済まないだろう……現場の暴走とか、事故死とか、密室裁判でも始まって、ブラドさんが処刑されかねない。下手したら自殺扱いの変死体で発見されるかも……」
「あれ……その場合だと……ドナルドさんがバグダインの手下って事になるんじゃ……?だって、書類をネットにUPしろって言ったのは、ドナルドさんですよね?なんか違和感を感じます」
「……ひょっとしたら……ドナルド先輩はバグダインの手下なのかもしれない……選挙事務所での爆発騒ぎも……今考えればドナルド先輩が一番怪しい。俺と白真珠を容疑者から除くと……ドナルド先輩くらいしか、あの部屋を爆破できた奴がいないんだ。
爆破された部屋へ行ける通路はたった二つで、その内の一つを俺たちが使っていた訳なんだし……」
俺は思い返す。夜の通路で出会った冴えないオッサン――ドナルド先輩と白真珠とのやり取りを。
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「分かりました!犯人はドナルドさんです!部屋をわざと爆破して犯人じゃない振りをしているんです!単独行動しているなら、アリバイって奴を証明できませんよね!たぶんっ!」
「いやいや、僕が敵側ならブラドさんはあの世へと行ってるよ?どこに寝ているのか
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