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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第二十九話 模擬戦 スターズ
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いや、違う?砲撃じゃない…?)

なのはは右手の人差し指で十字を切る。

「クロスファイヤー…」

「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

ティアナが魔法を完成させた。

「ファントムブレ…」

「シュート」

ティアナが放つよりも早く、はのはが撃つ。

「きゃあぁぁあっぁぁ!」

なのはのクロスファイヤーがティアナを撃ちのめした。

「ティア!」

スバルがティアナの元に駆け出そうとするが、

バン!

「え、バインド?」

白い魔力光の捕縛魔法、バインドがスバルを拘束する。

「よく見てろ。今のお前達に必要な事だ」

アスカだった。

「アスカ?離して!バインドを解いて!」

スバルが暴れるが、バインドはビクともしない。

その様子を一瞥したなのはは、再びティアナに目を向ける。

「……!」

撃ち抜かれたティアナは、それでも身体を引き起こして立ち上がる。

「クロスファイヤー…シュート」

なのはが再び十字を切る。

「なのはさん!」

スバルが悲痛な叫びを声を上げるが、なのはは再び魔力弾を撃った。

これがダメ出しとなり、ティアナは弾き飛ばされ、ウイングロードに叩きつけられる。もう意識はない。

「ティアァァァァ!」

目の前で起きた事がスバルには信じられなかった。

なのはがティアナを撃ちのめす。

スバルにとって見たくない、信じられない光景。

「ティア!ティ…」

スバルが走りだそうとしたので、アスカはバインドを解いた。

ティアナに駆け寄るスバル。その時、後ろからなのはの声がした。

「模擬戦はここまで。今日は二人とも撃墜されて終了」

冷たい声。今までスバルが聞いた事のない声だった。

涙を流し、唇を噛みしめるスバル。やり場のない怒りが湧き出てくる。

分かっている。勝手な事をしたのは自分たちだ。

だが、ここまでする必要があるのか?

ティアナがどれだけ苦しんで、どれだけ頑張ってきたか。

その全てを否定された。

スバルがなのはの方を睨む。だが、そこにいたのは、血塗れのアスカだった。

なのはとの間に割り込むように立っている。スバルの苛立ちの全てがアスカにぶつけられる。

「……」

アスカは何も言わず、スバルの視線を受け止めた。

暫し睨み合うアスカとスバル。だが、アスカはすぐに背を向けた。

「アスカ君はすぐに医務室に行くように」

なのははそう言い、先を歩いて行った。

「アスカ、早く行かないと!」

それまで入る事のできなかったフェイトがアスカに近寄った。

アスカはフェイトに促され、なのはを追うように
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