暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第二十九話 模擬戦 スターズ
[7/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
そして、今お前がやった事の結果がこれだ。二度も同じ過ちをして、それか?」

「だ、黙れ!」

「魔力刃に、いまクロスミラージュでチャージしている魔法。それがお前の欲しかった物か?違うだろ?」

「黙れと言ってる!」

「今の自分の行動が正しいと言えるか?胸張って兄貴に言えるのか?」

「いいかげんに…」

クロスミラージュに集まった魔力が膨れ上がる。今のティアナに冷静さは無い。

「そんな事をしても誰もお前を認めはしねぇぞ!いい加減に目ぇ覚ましやがれ!」

「黙れえぇぇぇぇぇぇぇぇ!」

クロスミラージュの照準がアスカを捉えようとする。

だが、クロスミラージュが捉えたのは、白いバリアジャケット…なのはだった。

アスカを守るように立ち、ティアナを静かに見つめている。

「クロスミラージュを下ろしなさい、ティアナ」

いつもの、優しい物言いではない。冷たい声だ。

「あ…あぁ…」

怯えたように、一歩後ずさるティアナ。

「隊長、待ってください!」

アスカがなのはに詰め寄る。まだ、ティアナとの話が終わってないと訴える。

「アスカ君、もういいよ。下がって」

「隊長!」

「下がりなさい」

ゾクリ

静かな口調であったにもかかわらず、アスカの背筋に冷たい物が走った。

(こ、これがオーバーS魔導師の…高町なのはの本気か…)

なのはに気圧され、アスカはそれ以上何も言えなくなった。

「何でかな?何で教えた通りにやってくれないの?ティアナ、私の教導って、そんなに間違っていたかな?」

あくまで静かに、だが、それが逆に圧力となってティアナを飲み込む。

スバルもその雰囲気に飲まれて動けない。

「練習の時には言う事を聞いているフリをして、本番でこんな危険な事をやるなんて……練習の意味、無いじゃない」

なのはの言葉、それがティアナに重くのしかかる。

カタカタと震える手で、それでもクロスミラージュを下ろさないティアナ。

魔力を保持したまま、クロスミラージュをなのはに突きつけている。

「ちゃんと、練習通りにやろうよ」

「それじゃ足りないんです!」

なのはが言い終わらないうちに、ティアナが叫んだ。

「アタシには何も無い!魔力も!才能も!支えてくれる家族も!何もないアタシから、強くなろうって言う思いまで捨てろって言うんですか!」

ティアナが泣き叫ぶ。それと同時にクロスミラージュの魔力は膨れ上がった。

「少し、頭冷やそうか……」

なのはの足元に魔法陣が浮かび上がる。

「え?」

なのはが攻撃準備を始めた事に驚くスバル。

(砲撃?)

アスカは、どこか冷静に現状を見ていた。


[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ