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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第二十九話 模擬戦 スターズ
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そして、今お前がやった事の結果がこれだ。二度も同じ過ちをして、それか?」
「だ、黙れ!」
「魔力刃に、いまクロスミラージュでチャージしている魔法。それがお前の欲しかった物か?違うだろ?」
「黙れと言ってる!」
「今の自分の行動が正しいと言えるか?胸張って兄貴に言えるのか?」
「いいかげんに…」
クロスミラージュに集まった魔力が膨れ上がる。今のティアナに冷静さは無い。
「そんな事をしても誰もお前を認めはしねぇぞ!いい加減に目ぇ覚ましやがれ!」
「黙れえぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
クロスミラージュの照準がアスカを捉えようとする。
だが、クロスミラージュが捉えたのは、白いバリアジャケット…なのはだった。
アスカを守るように立ち、ティアナを静かに見つめている。
「クロスミラージュを下ろしなさい、ティアナ」
いつもの、優しい物言いではない。冷たい声だ。
「あ…あぁ…」
怯えたように、一歩後ずさるティアナ。
「隊長、待ってください!」
アスカがなのはに詰め寄る。まだ、ティアナとの話が終わってないと訴える。
「アスカ君、もういいよ。下がって」
「隊長!」
「下がりなさい」
ゾクリ
静かな口調であったにもかかわらず、アスカの背筋に冷たい物が走った。
(こ、これがオーバーS魔導師の…高町なのはの本気か…)
なのはに気圧され、アスカはそれ以上何も言えなくなった。
「何でかな?何で教えた通りにやってくれないの?ティアナ、私の教導って、そんなに間違っていたかな?」
あくまで静かに、だが、それが逆に圧力となってティアナを飲み込む。
スバルもその雰囲気に飲まれて動けない。
「練習の時には言う事を聞いているフリをして、本番でこんな危険な事をやるなんて……練習の意味、無いじゃない」
なのはの言葉、それがティアナに重くのしかかる。
カタカタと震える手で、それでもクロスミラージュを下ろさないティアナ。
魔力を保持したまま、クロスミラージュをなのはに突きつけている。
「ちゃんと、練習通りにやろうよ」
「それじゃ足りないんです!」
なのはが言い終わらないうちに、ティアナが叫んだ。
「アタシには何も無い!魔力も!才能も!支えてくれる家族も!何もないアタシから、強くなろうって言う思いまで捨てろって言うんですか!」
ティアナが泣き叫ぶ。それと同時にクロスミラージュの魔力は膨れ上がった。
「少し、頭冷やそうか……」
なのはの足元に魔法陣が浮かび上がる。
「え?」
なのはが攻撃準備を始めた事に驚くスバル。
(砲撃?)
アスカは、どこか冷静に現状を見ていた。
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