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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第二十九話 模擬戦 スターズ
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前の兄貴がどんなヤツかなんて知らねぇが、今のお前を見て誉めるとでも思ったか!」
「な、何を…」
「無茶な練習して身体を痛めつけて、本番で教導に外れた事をして、そんなのを喜ぶ兄貴だったのかよ?違うだろ!」
「や、やめ…」
「結果を出せばいいって思ったんだろ?ハラオウン隊長から近接戦で一本取れれば、誰もがお前を認めてくれるって思ったんだろ!」
「ち、ちが…」
「誰も認めないさ、そんな事をしたってな!答えろ、ティアナ。何の為にこんな事をした」
「………」
ティアナは答える事ができなかった。
激情に駆られたアスカは容赦をしなかった。
疑問であった原因をティアナにぶつけてしまったのだ。
「劣等感か?」
「!」
劣等感。その言葉にティアナの目がつり上がる。
「六課に来て、隊長達は歴戦の勇者。フォワードも、レアスキルや才能の溢れた連中ばかりだ。劣等感から焦りが生まれた。違うか?」
「そんな事、ない…」
ティアナが口を開く。はっきりとした口調だったが、その響きは暗いものだった。
「違わないな。お前は間違いなく焦ってたんだよ。それを悟られまいと装っていたけど、アグスタでそれがバレた」
「!!」
「そこで結果を出そうとして焦った、そして失敗した。挽回しようと訓練に打ち込もうとした。でも、お前は以前から高町隊長の訓練に不満を持っていた」
「!!!」
ティアナの目が大きく見開く。
「基礎と基本の繰り返しの訓練に意味を見いだせなくなっていたんだろ?そして、もっと分かりやすい強さを求めた。今までの精密射撃じゃなく、結果の分かりやすい近接戦をだ。自分の良い所を捨てて、付け焼き刃の武器を手にしたんだよ、お前は!」
「…さい……」
ティアナが何かを呟いた。だが、それは誰にも聞き取れなかった。
「お前、本当に高町隊長の教導を受けて何も感じなかったのかよ!」
「…るさい……」
「どれだけ隊長がオレ達の為に頑張ってくれてるか、考えた事ないのか?お前が一番長く高町隊長の訓練を受けている…」
「うるさい!」
ティアナがアスカの声を遮るように叫び、クロスミラージュを向けた。
「ティ、ティア!ダメ!」
スバルが悲鳴を上げる。
「うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!」
クロスミラージュに魔力が集まり、先端に光球が形成される。
「アンタに何が分かる!アタシは強くならなくちゃいけない!もう誰も傷つけないように!守れるように!」
「…よく見ろ、ティアナ・ランスター」
感情を爆発させたティアナに対し、アスカの声は冷静…いや、冷たかった。
「アグスタの時、誤射した時の結果。
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