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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第二十九話 模擬戦 スターズ
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っ!」

ティアナは、自らの魔力刃が捉えた人物と結果を見て絶句した。

スバルのナックルを受け止め、ティアナの魔力刃を右腕で貫通させて防いでいるのはアスカだった。

右腕を貫いた魔力刃から、血が滴り落ちる。

「あ…あぁ…」

ウイングロードに着地したティアナは、それを見て叫びそうになる。

スバルは、あまりの事にパニックを起こして言葉を失っている。

「ブ、ブレードリリース!」

平常心を失ったティアナが魔力刃を収めるが、それが悪かった。

魔力刃がせき止めていた血が、噴水のように噴き出してきてティアナのバリアジャケットを赤く染め上げた。

「あ…あぁぁぁぁぁぁ!」

ティアナは返り血から逃れるように、一本向かいのウイングロードにバックステップで飛び移る。

「な、な……何やってんのよ!アンタは!」

ティアナが叫ぶ。

フェイトに対しての作戦。それがなんでアスカに…

(やべぇ…でかい血管やっちまったか?血が止まらねぇ)

アスカは傷を見た。尋常じゃないくらいに出血している。

ウイングロードがアスカの血で染まって行く。

アスカは左手を右脇に差し込んで圧迫した。

腕に繋がる血管は必ず脇を通る。だから、左手で血管を圧迫してやれば出血は治まる。

短期間なら、止血効果を得られるのだ。

止血を終えたアスカがティアナを睨む。

「何をやってるだぁ?それはこっちのセリフだ!何をしている、ティアナ!」

血塗れの右腕をダラリと下げてアスカは怒鳴った。

「これのどこが今までの教導の成果だ?高町隊長はこんな事は教えてない筈だぞ!何を考えている!」

厳しい言葉がティアナに突き刺さる。何も反論できず、ティアナは俯いてしまう。

スバルもフェイトも、口を挟む事ができないくらい、アスカは激怒していた。

「オレ達は同じ方向を見ていたんじゃないのか?みんなで支え合って、一緒に強くなって、誰かの役に立つって、そう思ってたんじゃないのかよ!なに一人で、どこに進もうとしてるんだ!」

「……」

「答えろ、ティアナ!全部一人で決めて、一人で進むって言うつもりか?スバルを巻き込んでおいて、そんな事は言わせねぇぞ!」

「ア、アスカ!私は…」

「お前は黙ってろ!」

間に入ろうとしたスバルを一喝するアスカ。

アスカがここまで怒りを露わにしたのは、六課に来て初めての事だった。

その剣幕にスバルはたじろいでしまう。

「兄貴の夢を引き継いで執務官になるのが目的だったよな?だから力が欲しかったか?」

ピクッ

”兄貴”という言葉に反応したティアナが顔を上げてアスカを見る。

その目は、ひどく動揺している。

「ふざけんな!お
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