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殺人鬼inIS学園
第六話:潜入、倉持技研
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の話である。

「『倉持技研、襲撃される。反IS団体か企業テロか』…貴方らしくないミスですね」

 翌日の朝刊を眺めながら学園長轡木十蔵は嘆息した。事態は大いに重くなってしまっていたからだ。

「申し訳ありません」

「まあ、倉持技研にはIS学園からの正式な抗議を出すと致しましょう。唯一の男性操縦者とはいえ、自らの仕事を蔑ろにする企業には任せたくありませんからね。それよりも、倉持技研に現れた第三者の介入が気になりますね。ISを所持しているだけで小国の軍隊に匹敵する軍事力を秘めていると言っても過言ではないでしょう」

「装備も良かったです。大国、特に西側のバックアップを受けている可能性が高い。一テロリストやPMCには過ぎたオモチャです」

 ラシャは淡々と敵についての感想を述べていく。そんな彼の頭のなかはMと呼ばれた少女のことで一杯だった。
 何故自分を知っているのか、そしてそれは何時の自分なのか。時期によっては消すことも考えなければならない。ラシャは人知れず己の内にある狂気に埋没していく。自らの本懐を遂げるまでは、死ぬことも裁かれることも許されない。全てを終わらせないかぎり彼に安息はない。その内容は誰にも明かせないゆえに、彼は孤独だった。

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