第二話 世界の仕組みその一
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第二話 世界の仕組み
神事の後だ、綾乃は二人を食事の場に案内した。社の一つの中に入りそこで食事となった。
食事のメニューは白い御飯に鰯を煮たもの、山菜の味噌汁にほうれん草を浸したもの、漬けものといったものだった。
山海、そして田畑のものを見てだ、中里は言った。
「なあ、この時代で山奥で鰯は」
「ほんまはないやろ」
「そやろ」
こう芥川に言った、三人で敷きものの上に座って膳の上に置かれた料理を見ながらの言葉だ。
「それで鰯か」
「そやから科学もあるねん」
「魔法にやな」
「こっちの世界はな」
「そういうので冷凍してか」
「氷の魔法も冷凍技術もあるで」
その両方がというのだ。
「勿論僕等本来の世界よりも高価な技術やけどな」
「それでもやな」
「あるねん」
しっかりと、というのだ。
「それでここでもや」
「海のものが食えるんやな」
「山の中でもいけるで」
「魚を凍らせてか」
「魔法やら何やらでな」
「成程なあ」
「ここの世界はほんま色々な技術があってな」
芥川は中里にさらに話した。
「色々便利やで」
「僕等の本来の世界みたいにか」
「ある程度そんな感じで暮らせるで」
「それはええこっちゃな」
「何ならステーキも食べられるで」
綾乃は笑ってだ、中里にこの料理の名前を出して話した。
「フォークとナイフで」
「日本らしくないなあ」
「それでも牧場もあるし」
「そこでかいな」
「牛肉も作ってるねん。あと養豚場もあるから」
「巫女さんの格好で言うと違和感あるで」
「それでもあるもんはあるねん」
綾乃は中里に笑ったまま話した。
「そうした世界やっちゅうこっちゃ。というかな」
「というか?」
「食べものは多い方がええやん」
「食材はか」
「その方が人間餓えることないし栄養バランスもええし」
色々といい要素があってというのだ。
「それでや、この国にも牧場や養豚場あるで」
「それで牛や豚も食えるんか」
「あと馬の牧場もあるし」
「ああ、馬もかいな」
「騎馬隊とかもあるねんで」
綾乃は軍隊の話もした、ここで三人で頂きますをしてそうして食事をはじめた。その中でさらに話をしていった。
「あと空はな」
「空は?」
「空飛ぶ船もあるで」
「飛空船かいな」
「まあそう言うてもええわ。我が国も持ってるねん」
「それで浮遊島にも行けるんや」
綾乃はこの話もした。
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