第3章 リーザス陥落
第97話 ゴールデン・ザ・ランス作戦
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……あれだけすれば当然だがな。ここからは回り道は無しだ」
「ええ。……正面突破が速そうね」
「ちげぇねぇな。よしよし、外で腹ぁ好かせてウズウズしてる奴らを呼び込もうぜ!」
ユーリを先頭に、皆が駆け出した。
そして ランス達も同じく。
「ランス! 死ぬんじゃないぞ!」
「オレ様が死ぬか。馬鹿言うな。貴様も前の様な失敗などするんじゃないぞ! 罰ゲームだからな!」
此処で、二手に分かれて行動を開始した。
ランスとシィル、かなみ レイラがリア救出部隊。
ユーリ、志津香、ミリ、トマト、クルック―、マリアが城門の解放と魔物使いの部隊の排除。
最終戦の序幕。
その開幕のベルが鳴り響いたのだった。
戦況を言えば、侵入を許したのは僅か10の数だ。その点ヘルマン側はまだまだ1,000を超える兵士達が存在している。そして 魔物使いが操るモンスターを使えば更に増える。
そんな状態だというのに、成す術も無くやられていくのはヘルマン軍の方だった。
数はたった10。
そして分かれた為 実質戦力は更に半分。
だが その腕は超がつく程の一流である。
まさしく強靭な鋼の一本の槍となったユーリ達は瞬く間に突破し 城門前にまで到達したのだ。
そして更に。
「う、うわぁぁぁ!! な、なんでモンスターが暴れてるんだ!?」
そう、ヘルマン側が操っていたモンスター達が大暴れを始めたのだ。
コンタートル、デカントといった大型のモンスターが敵味方関係なく暴れ続け全く統制が取れなくなってしまった。
「お、おおお……! デストラー様が! デストラー様が戦死された!? コンタートルの群、そしてあの方専用と言っていい特別強いデカント。それらはあの方しか操れん!」
「で、デストラー様が死んだのか!? 今はあの人が此処に指揮官だろ!」
「街中での突然の敵襲があったのと殆ど同時だ。同時に 先駆けしてきた2人の男に一撃で……」
2人の男とは勿論。
「り、リーザスの死神……、それに鬼だ……!」
リックと清十郎だった。
リックはその赤い剣バイロードを振るい、清十郎は拳だが 僅かに付けられた傷口から 己の業である犠血を使い、デストラー諸共、敵兵たちを葬ったのだ。
「う、うわぁぁ! なんでだよ! なんで、さっきまで勝った! 勝ったって! 俺達は リーザスに勝てたって盛大な宴をしてたじゃねぇか……!! なんで、こうなってんだよぉぉぉぉ」
盛大に泣きわめく姿は、まるで癇癪を起したガキのそれだった。地団太を踏み喚き散らし続ける。
「み、みんな殺されちまう……。も、もう城門が破られるのも、時間の問題だ……!
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